【廃車残渣を次世代素材へ】小野測器、名古屋大学と「3Rコンポジット」共同研究に着手

ASR(自動車破砕残渣)の利材化、新たな価値創造に挑戦

株式会社小野測器のプレスリリース

電子計測器の製造および販売を行う株式会社小野測器(代表取締役社長 大越 祐史、以下、小野測器)は、東海国立大学機構 名古屋大学 ナショナルコンポジットセンター(吉村彰記教授、漆山雄太特任教授、以下、名古屋大学NCC)と、廃車から生じる自動車破砕残渣(ASR)とリサイクル炭素繊維を用いた新構造「3Rコンポジット」の音振動特性解明に向けた共同研究(研究名:複合・積層材料における敏感度解析研究)を、2026年度(2026年4月1日)より3年間の計画で開始いたしました。

名古屋大学ナショナルコンポジットセンター センター長 吉村 彰記教授と小野測器大越 祐史代表取締役社長

小野測器は『未知を拓き、未来を創る』を企業理念に掲げ、事業を通じたカーボンニュートラルの推進に積極的に取り組んでおります。現在、自動車業界が『脱炭素』という大きな変革期を迎える中、これまでに培った計測技術を通じて業界の新たな課題解決に貢献したいと考えておりました。その中で、名古屋大学NCCが産学官コンソーシアムとともに推進するASR利材化の取り組みと、ASR材料に新たな価値を付与する『音振解析』という名古屋大学NCCの研究アプローチに強く共感し、名古屋大学NCCとの二者共同研究として本研究への参画を決定いたしました。今回の共同研究では、環境技術と音・振動技術を融合し、持続可能なモビリティ社会の実現に向けた新たな価値創造に挑戦してまいります。

【本発表2つのポイント】

  • 小野測器は名古屋大学NCCと「3Rコンポジット」の音振動特性解明に向けた共同研究を開始

  • 環境技術と音・振動技術を融合し、持続可能なモビリティ社会の実現に向けた新たな価値創造に挑戦

【名古屋大学ナショナルコンポジットセンターの研究内容について】

自動車シュレッダーダスト、ASR固形燃料、粉砕ASR、ASR成形ボード
共同研究を行う名古屋大学ナショナルコンポジットセンター 漆山 雄太特任教授

本共同研究では、ASRに含まれる材料組成や配合技術を最適化し、さらにプラスチックやカーボン材料などを組み合わせることで、自動車用防振材としての性能を付与する可能性を検討します。将来的には、自動車のルーフ材や内装部材などへの適用を視野に入れ、資源循環と車両性能向上の両立を目指します。

小野測器は、長年培ってきた音・振動計測および解析技術を活用し、開発される材料の振動減衰性能や音響特性の評価ソリューションを提供します。材料開発と性能評価を一体で進めることで、環境価値と機能価値を兼ね備えた新たな材料技術の創出に貢献してまいります。

本研究を通じて、両者は廃棄物の高付加価値化による資源循環の促進と、自動車の環境負荷低減に向けた技術開発を推進し、持続可能なモビリティ社会の実現に貢献してまいります。

【小野測器グリーン・ファクトリー活動紹介】

■削減

  • 太陽光発電設備を導入(宇都宮テクニカル&プロダクトセンター)

太陽光発電設備の能力は年間約20万 kWhとなり同事業所の約5%を自家発電でまかなっています。

  • 再生可能エネルギーの利用

宇都宮テクニカル&プロダクトセンターに続き横浜テクニカルセンター及び地方営業所3拠点を再生可能エネルギーに変更しました。

国内拠点の約90%が再エネで稼働していることになります。

再生可能エネルギーに変更したことで年間2200 t- CO2の削減を予測しています。

  • 工場内照明をLEDに変更(宇都宮テクニカル&プロダクトセンター)

工場内で使用するすべての照明を蛍光灯からLEDに変更しました。照明を変更したことで年間約19万8,000 kWhの削減になります。CO2に変換すると年間約77 t- CO2の削減になります。

※原単位:0.00039(東京電力エナジーパートナー 2023年度)

  • 当社標準製品の包装材をリサイクル可能な紙系包装材に変更

樹脂系包装材からリサイクル可能な紙系包装材にすることで、CO2排出を抑えることができます。包装材にはFSC認証紙※を使用しています。

※森林資源を守ることを目的として厳格に管理された森林の木材を使用して作られた紙

樹脂系包装材(左)と紙系包装材(右)

■環境意識向上

  • 社内啓蒙イベント「おのそっきの森植樹イベント」を定期的に開催

当社がJ-クレジットを購入している企業の一つである株式会社栃毛木材工業協力のもと、同社が保有する栃木県鹿沼市の山林の一部をお借りし、2024年10月より定期的に檜の苗の植樹イベントを行っています。直近では2025年6月26日に実施しました。次回は2026年7月予定。

  • 旧作業着の繊維リサイクルを実施【NEW】

当社では2025年5月に従業員が着用する作業着を約10年ぶりにリニューアルしました。併せて回収された旧作業着(長袖・半袖合わせて上着約1,300枚、パンツ約820枚)は、繊維リサイクルを得意とするナカノ株式会社にご協力いただき、廃棄せず自動車用内装材や軍手としてリサイクルされました。

■切替・オフセット

  • J-クレジットの購入を通じて自然環境保全活動

栃木県内企業よりJ-クレジットを購入することで地元山林の環境保全活動を行っています。定期的に山林イベント(除草・植樹)を実施し、森林の大切さの理解を深めています。その他、省エネ由来のJ-クレジットも購入することで他社のグリーン活動を応援します。

  • 自社主催イベントの運営で発生したCO2排出をカーボンオフセット

当社が2026年5月27日~5月29日に神奈川県横浜市のヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルで主催した「小野測器テクニカルレビュー2026」において発生した以下のCO2排出量(会場設営に関わる物品輸送や会場での使用電力、当社社員の移動によるもの等)6 t分を当社所有のJ-クレジットでオフセットしました。この活動は2024年より毎年継続しております。

【CO2排出量算定】

国内全拠点でのScope1・2を対象として算定を実施しています(国内3拠点+営業所7拠点)。本活動により、2025年は2022年と比較してCO2排出量を68%削減しました。2050年カーボンニュートラルの実現に向けて社員一人ひとりが自主的・積極的に環境に配慮し活動を行い、人々のより良い暮らしを支え、豊かな地球環境の保全と企業の持続的成長の両立に取り組みます。

・Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)

・Scope2:他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出

参考:J-クレジット制度活用事例で紹介】

https://japancredit.go.jp/cp/130/

【代表者コメント】

●名古屋大学ナショナルコンポジットセンター センター長 吉村 彰記教授

名古屋大学ナショナルコンポジットセンターでは、産学官コンソーシアム「NCCPrime」とともに、自動車破砕残渣(ASR)の利材化をはじめとする資源循環型複合材料を提案し社会実装に取り組んでおります。ASRを新たな価値を持つ材料として再生することは、循環型モビリティ社会の実現に向けた重要なテーマです。

このたび、小野測器様とともにASRを用いた新構造材「3Rコンポジット」の音・振動特性研究に向けた共同研究を開始できることを心強く感じております。本研究は、NCCPrimeが推進するASR利材化の取り組みを材料特性評価・解析の観点から補完するものであり、両者が車の両輪となって社会実装に向けた価値創出を加速するものです。

小野測器様が長年培われてきた音・振動計測技術と、名古屋大学NCCの複合材料・環境技術を融合することで、ASR材料の新たな可能性を科学的に明らかにし、持続可能なモビリティ社会の実現に貢献してまいります。

●小野測器 大越 祐史代表取締役社長

株式会社小野測器は、このたび名古屋大学ナショナルコンポジットセンター(NCC)との共同研究を開始いたします。カーボンニュートラル社会の実現に向け、廃車から生じる自動車破砕残渣(ASR)を新たな価値へとつなげる「資源循環技術」は、これからのモビリティ社会に欠かせない重要なテーマです。

本共同研究では、名古屋大学NCCが有する最先端の環境・材料技術と、当社が長年培ってきた「音・振動」の計測・解析技術を融合し、新たな素材の可能性と価値を科学的なアプローチで解き明かしてまいります。

また、本取り組みは単なる技術開発にとどまらず、次世代のモノづくりを担う人財を育成する挑戦でもあります。

私達は、「未知を拓き、未来を創る」という企業理念のもと、社会課題の解決に挑み続け、持続可能なモビリティ社会の実現に貢献してまいります。

名古屋大学ナショナルコンポジットセンターについて】

https://ncc.engg.nagoya-u.ac.jp/

【小野測器について】

1954年創業。電子計測機器の製造、販売ならびに各種エンジニアリングサービス事業を展開。創業同年には、国内初となるジェットエンジンの回転数を計測する回転計を開発。自動車産業では二輪・四輪車、自動車部品、その他建設機械、食品や医療検査等、幅広い分野において研究開発のサポートから製造工程での測定技術を提供。近年は、気候変動などの地球環境問題への対応が、社会共通課題となる中、当社が掲げる企業理念「人とテクノロジーのより良い関係を支え、サステナブルな社会の実現を加速させる(VISION)」にもとづく活動を推進。社内専任部署の設置や国内製造拠点での取組み、Jクレジット購入を通じた環境保全活動など、あらゆる企業活動において環境に配慮した取り組みを積極的に推進している。

参考URL

https://www.onosokki.co.jp/corporate/sustainability/environmental-initiatives/index.html

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