ヨコオ、世界最小の100μmピッチ半導体検査用プローブを開発

~ 2月末から量産を開始し、5月末に出荷開始予定 ~

株式会社ヨコオのプレスリリース

株式会社ヨコオ(本社:東京都千代田区、社長:徳間孝之)は、このたび、髪の毛の太さほどしかない直径わずかΦ0.08mmの「世界最小(※1)100μm(※2)(マイクロメートル)ピッチ(※3)プローブ」をヨコオとして初めて開発しました。2月末から量産開始、5月末にはお客様に供給を開始する予定です。

世界最小の100μmピッチプローブ

本製品は、半導体製造の前工程検査で使用するプローブで、大量のチップが印刷されたシリコンウェハの電気検査に使用されます。 プローブは、上下のピン(プランジャー)とチューブ(バレル)、スプリングの4つの部品で構成されており、ピンを押すとチューブの中に組み込まれたばねが伸び縮みする仕組みになっています。 

今回開発した世界最小100μmピッチプローブは、直径を従来比約20%細くしたΦ0.08mmで、ばねの製造方法を見直すことに加え、長年培ってきた微細精密加工技術のノウハウを生かし、各部品の加工精度と組立公差の精度を極限まで高めたことで、安定した接触抵抗値、ばね圧、先端位置精度を有する、世界最小プローブの製品化を実現しました。

半導体検査用プローブにはMEMS技術で製造されたプローブもありますが、ばねを内蔵したプローブは、コンタクト荷重を抑えながらストロークを長く確保できるため、ウェハバンプの高さばらつきに影響されず安定した検査を実施することができます。また、プローブを短く製造できることからノイズ耐性が高く、5GやAIといった高周波検査に有効です。さらに、使用する現場においても、プローブが1本1本独立して配置されているため、交換するための専用治具が不要で、高いメンテナンス性も有しています。

5G通信やAI技術の活用が広がっていく中、半導体の小型化や高周波化はますます進んでいくことが予想されていますが、狭ピッチかつ高周波に対応した世界最小100μmピッチプローブは、これらのニーズに応えることができると考えています。

ヨコオはこれからも、小型化、高周波化していく半導体検査ニーズに対し製品開発を続け、革新的な製品の供給を通じ、便利で豊かな社会の実現に貢献してまいります。

※1 当社調べ(2024年8月時点)

※2 100μm=0.1mm

※3 ハウジング挿入時、プローブを100μm間隔で並べるため、100μmピッチプローブという名称にしています

<参考資料>

■    世界最小100μmプローブの製品特徴 

・従来品に対し約20%の細径化に成功

・低いばね圧

・短尺化による高周波対応

■    世界最小100μmピッチプローブの主な仕様

項目

スペック

長さ(テスト時)

1.8mm

チューブ径

φ0.08mm

推奨ピッチ

100μm(0.1mm)

ストローク

0.25mm

ばね圧

3.2g

定格電流

1.1A

(注) ニュースリリースに記載されている内容は報道発表日時点の情報です。その後、予告なしに変更する可能性があります。あらかじめご了承ください。

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