~新規の車両受入れ困難な整備工場が3社に1社。大規模な工場ほど人手不足の現状が明らかに~
株式会社ナルネットコミュニケーションズのプレスリリース
自動車のメンテナンス管理を行う株式会社ナルネットコミュニケーションズ(本社:愛知県春日井市、代表取締役社長:鈴木隆志、以下ナルネットコミュニケーションズ および 当社)は、全国の自動車整備工場2,308件を対象に、整備士数や入庫台数の増減など整備現場の状況に関するアンケートを実施しました。すると3社に1社は、今以上に入庫台数を増やすことが困難という実態が明らかになりました。当社が運営するソーシャルメディア「モビノワ」にて、アンケートの詳細を配信していますので、ぜひご覧ください。
▼モビノワの記事はこちら
https://mobinowa.com/column/277/?utm_source=pressrelease250214&utm_medium=direct&utm_id=pressrelease
整備工場の受入れ状況
「今後、当社からの整備車両の受入れ台数を増やすことはできますか?」という質問に対し、「可能」が38.1%、「条件付きで可能」が26.3%、「不可」が35.7%と、1/3以上の工場が受入れ台数を現状より増やすことができないと回答しました。
受入れ台数を増やせない理由は「整備士不足」が47.3%と最も多く、次いで「管理・業務のキャパシティオーバー」が20.1%でした。不可と回答した工場の内、6割超が人的リソース不足で受入れ困難としています。
以下は、受入れ台数の増加の可否を工場規模(※1)で表したグラフです。整備士数6~7名を境に、規模の大きい工場ほど受入れ困難の工場が増加傾向にあります。
※1 工場に在籍する整備士の人数から工場規模を区分
この傾向を裏付ける2つの調査結果があります。1つは整備士数の増減データ。もう1つは入庫台数の増減データです。
整備士不足と工場規模の関係
「整備士の数は増えていますか?」という質問に対し、「増えている」は6.4%、「変わらない」は61.0%、「減っている」は32.6%でした。
以下は整備士数の増減を工場規模ごとに表したグラフです。工場規模が大きくなるほど整備士数が減少している割合が多いことがわかります。
整備需要の高まりと工場規模の関係
整備需要が高まっている要因として、自動車販売台数の減少と自動車保有台数の増加、車齢の伸びが考えられます。
以下の表は、2005年と2024年の新車販売台数と自動車保有台数、平均車齢を比較したものです。
※2出典:一般社団法人日本自動車工業会 新車販売台数推移
※3出典:自動車検査登録情報協会 自動車保有台数推移
※4出典:自動車検査登録情報協会 平均車齢推移
平均車齢が伸びると、使用期間中の車検や点検に加えて故障修理などの機会も増えるため、メンテナンスの需要が増加します。本アンケートによると、その増加割合は工場規模が大きくなるほど顕著です。
「昨年に比べ入庫台数(※5)は増えていますか?」という質問に対し、「増えている」は38.8%、「変わらない」は42.0%、「減っている」は19.2%でした。4割近くの整備工場で入庫台数が増えていることがうかがえます。
※5リース車両を含む工場全体の入庫台数
以下は入庫台数の増減を工場規模ごとに表したグラフです。工場規模が大きくなるほど入庫台数が増加している割合が多くなっています。
アンケート総括
入庫台数の増加や車齢の伸びなどでアフターマーケットの需要が高まっている一方、整備士の減少など人手不足によって、受入れが追い付いていない状況が見てとれます。
今回のアンケートでは、「整備士が減っている工場」と「入庫台数が増加している工場」が、どちらも規模の大きい工場に集中しており、大規模工場の整備現場がひっ迫している状況が想像できます。
ナルネットコミュニケーションズは、整備士不足による入庫期間の長期化や、整備の受入れ先がなく修理ができない「整備難民」などの課題を解決するため、さまざまなソリューションを提供してまいります。
▼アンケート概要
実施年月日:2024年12月5日~2025年1月15日
対象:ナルネットコミュニケーションズ提携整備工場
アンケート方法:WEB
回答数:2,308件
▼ナルネットコミュニケーションズについて
ナルネットコミュニケーションズは、モビリティのインフラを支えるコンサルテーション& BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業です。オートリース会社からリース車両のメンテナンスを受託し管理する事業、個人向けのマイカーリースサポート事業、残価保証や関連事務サポートなどのBPO事業の3つを柱に事業を展開しています。メンテナンスに関わるデータを管理し、適切なタイミングおよび内容の点検整備で効率化と透明化を図るほか、ニーズに沿った個別リース商品の企画・提案を行います。自動車保険も含め一定料金でご利用いただけるメンテナンスパックの販売も手掛けています。これらの事業を支えるバックボーンとして、全国約12,100ヶ所の自動車整備工場ネットワークを構築しており、拠点数は今後も増える予定です。
モビリティ・インフラの“新化“を支えるプロフェッショナル集団である当社は、近年の多様化した人やモノの移動サービスに対応し、新たなるBPO “ビジネス・プロセス・オーケストレーター” となるべく活動しています。さまざまなプレイヤーに One to One の最適なソリューションを提供する、モビリティーズ・トランスフォーマーを標榜しており、その一環として、クルマのアフターマーケットで働く人々の知恵と情報をシェアするソーシャルメディア「モビノワ」の運営を開始。モビリティの輪を未来へつなぐために必要な施策を、次々と打ち出していきます。
▼会社概要
社名:株式会社 ナルネットコミュニケーションズ
設立:2019年7月18日(1978年設立の旧法人は2022年に現法人に統合)
本社:愛知県春日井市下市場町5丁目1番地16
代表者:代表取締役社長 鈴木隆志
資本金:76百万円
社員数:241人(2024年3月末日現在)
▼モビノワの概要
クルマのアフターマーケットで働く人の知恵と情報をシェアするソーシャルメディア「モビノワ」
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