損害保険ジャパン株式会社のプレスリリース
1.背景・目的
自動運転技術は、高齢化に伴う運転免許証の自主返納者の増加や地方公共交通機関におけるドライバー不足、CO2排出削減など、様々な社会課題を解決するソリューションとして期待されています。日本国内では、自動運転に関する実証実験が広く行われており、政府もRoAD to the L4※1プロジェクトを通じて、2025年度までに多様なエリアや車両に自動運転を拡大し、約50か所に展開することなどを目標に掲げています。
損保ジャパンは、これまでに120回以上の実証実験に参画し、「自動運転リスクアセスメント」「コネクテッドサポートセンター※2」「自動運転専用保険(実証実験向け)」をパッケージ化したインシュアテックソリューション「Level Ⅳ Discovery」※3の提供を通じ自動運転の安心・安全な導入を支援してきました。
しかし、自動運転サービスの実装には、事故トラブルが発生した際に誰がどのように対応するか、自動運転車両を整備できる工場をどのように確保するかなど、解決すべき課題が残っています。
このような課題に対して、損保ジャパンは、実証実験で得た知見をもとに、SOMPOリスク、SOMPOビジネスおよびプライムアシスタンスのノウハウを活かし、自治体や交通事業者に新たなソリューションの提供を開始します。そして、持続可能なモビリティの実現に向けて共同で取り組み、自動運転社会の発展に貢献します。
2. ソリューション概要
自動運転走行開始前の計画段階から自動走行開始後のアフターサービスまで、総合的なサポートを提供することで、安心・安全な自動運転サービスの実装を支援します。
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自動運転リスクアセスメント(提供者:SOMPOリスク)
実証実験や実装を計画する走行環境のリスク評価を行い、リスクアセスメントレポートを作成。関係各所と協議することで、安心・安全な実証実験を支援し、社会実装を進めます。
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緊急時マニュアル作成支援(提供者:SOMPOリスク)
自動運転車両に事故やトラブルが発生した際の対応マニュアルの作成を支援し、特定自動運行※4に対して必要となる研修を実施します。
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自動運転車両向けレッカー業者選定支援(提供者:プライムアシスタンス)
実装を検討している地域のレッカー業者の選定を支援し、特殊車両である自動運転車両をレッカーけん引するための技術研修を実施します。
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整備工場網構築支援(提供者:SOMPOビジネス)
実装を検討している地域の整備工場との連携を支援し、特殊車両である自動運転車両の整備に必要な技術研修を実施します。
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自動運転車両向けロードアシスタンス(提供者:プライムアシスタンス)
自動運転車両の搬送、警備業者等の現場への駆け付け依頼、緊急時の警察や消防への連絡など、初動対応のサポートを提供します。
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自動運転専用保険(提供者:損保ジャパン)
自動車保険をベースに、実証実験~実装の各段階に合わせた最適な補償を提供します。
以上
※1 正式名称「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト」
https://www.road-to-the-l4.go.jp/
※2 【リリース】自動運転車の事故トラブル対応サービス研究拠点 「コネクテッドサポートセンター」の開設と自動運転車による実証実験の実施
https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/news/2018/20180928_1.pdf
※3 【リリース】インシュアテックソリューション 「Level Ⅳ Discovery」
https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/news/2018/20190215_1.pdf
※4 特定自動運行に係る許可制度の創設について
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/selfdriving/L4-summary.pdf