株式会社マクニカのプレスリリース
株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下 マクニカ)、三重交通株式会社(本社:三重県津市、代表取締役社長:田端 英明、以下 三重交通)、三岐鉄道株式会社(本社:三重県四日市市、代表取締役社長:渡邉 一陽、以下 三岐鉄道)、芙蓉総合リース株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:織田 寛明、以下 芙蓉リース)、芙蓉オートリース株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:長野 克宣、以下 芙蓉オートリース)、日本信号株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:塚本 英彦、以下 日本信号)、そして今回は株式会社シー・ティー・ワイ(本社:三重県四日市市、代表取締役社長:渡部 一貴、以下 CTY)が加わり、三重県四日市市にて中央通りにおける魅力的なまちなかの実現を目指して自動運転EVバスを活用した実証実験(以下 本実証実験)へ参加します。これは、四日市市、交通事業者、経済団体等の関係者で構成される「自動運転導入検討会議*1」並びに令和3年度に発足した「四日市スマートリージョン・コア 推進協議会*2」にてスマートシティ創出に向けた実証実験に協力するもので、今回で4回目となり、近鉄四日市駅とJR四日市駅間を含む中央通り(以下 中央通り)において、自動運転EVバスをはじめとするモビリティの活用や魅力的な目的地を可視化することを通じた賑わいの創出検証や自動運転社会実装に向けた課題を探る目的で実施しています。
マクニカ、三重交通、三岐鉄道は本協議会への参加と、マクニカはモビリティワーキンググループの代表企業として自動運転を含む次世代モビリティの導入やMaaS事業創出に向けて実証実験を通して実現していきます。
本実証実験では、昨年9月と同様の中央通りにて、ハンドル・アクセル・ブレーキのない自動運転EVバスであるGAUSSIN MACNICA MOBILITY社の「ARMA(アルマ)*3」を2台運行し、昨年同様日本信号からの技術協力を受けて「信号協調」を行い、信号交差点付近での自動走行技術検証を実施します。また、2台の車両内部には半透過型のディスプレイを設置し、プロモーション動画を配信することで移動価値の検証も実施します。さらに、バス停付近ではAIが自動音声案内をしたり、乗車中のお客様の行動に合わせた音声案内を発信する検証を行うなど、より社会実装を意識した実証実験を行っていきます。
自動運転EVバス ARMA(アルマ) 車室内への半透過型ディスプレイの設置
また、安全に乗車いただくために、市役所内に遠隔監視センターを設け、より実用的な形に近づけていき、将来の自動運転社会実装やMaaS事業創出を見据えた実証実験と検証を行います。その一環の新たな試みとして、期間限定でCTYから提供するローカル5Gを活用した遠隔監視を実施することで、車室内外の映像品質の効果検証も行っていきます。
マクニカは、これまでの自動運転移動サービスに係る実証実験運営等の実績を活かし、四日市中央通りを周遊する自動運転EVバスの運行と、自動運転走行に必要なデータ取得・セットアップ、技術的資料・取得データを提供し、効果検証を行います。また、車両の走行データをマクニカ製遠隔モビリティ管理システム「everfleet(エバーフリート)*4」に連携させることで、自動運転EVバスの走行情報をリアルタイムに離れた場所で確認することが可能になります。これにより、将来的に1人のドライバーで複数車両の管理が実現できるようになるなど、社会課題の働き手不足の解消を目指します。
芙蓉リース及び芙蓉オートリースは、マクニカとの業務提携「自動運転実証実験支援サービスプログラム*5」により自動運転EVバスを提供し、三重交通と三岐鉄道は自動運転EVバスのオペレータを提供します。日本信号は、交通信号機から自動運転車へ信号情報を伝える「信号協調システム」を提供します。
四日市市では、各種公共交通の一括予約・決済システムと駐車場予約などの機能を組み合わせた拡張型MaaSの構築を目指しています。そして、本年度5月には国土交通省の「R5年度スマートシティ実装化支援事業」に採択され、実証事業の一つとして四日市版MaaSの構築を進めています。これに伴い、本年度は自動運転実証実験と同時に、デジタルスタンプラリーを活用したMaaS実証実験を行います。デジタルスタンプラリーでは、デジタルマップ上に自動運転バス・三重交通バスの走行位置やパーソナルモビリティの乗降場を重畳することでモビリティの利用を促し、中央通り周辺における来訪者の回遊性向上、賑わいの創出を検証します。
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本実証実験の概要
■日 程 : 2023年11月1日(水)~11月19日(日) (月曜日は除く)
■時 間 : 10時~16時(1日13便)
■自動運転車両:自動運転EVバス ARMA(2台運行)
■走行ルート: 「JR四日市駅前ロータリー」と「近鉄四日市駅前ロータリー」を往復する周回ルート(片道約1.1km)
■乗車方法:事前予約枠(休日のみ)、当日自由枠乗車(平日・休日)
(専用サイトもしくはCTYコネクトアプリから事前乗車登録)
*1:自動運転導入検討会議
四日市市における自動運転の導入を目的として設立された会議。令和元年7月に第1回目の会議が開催されて、これまでに合計8回の開催が実施されている。今回の実証実験は第9回の会議と位置づけられている。また、本会議は四日市スマートリージョン・コアと連携しスマートシティ創出に向けた自動運転の導入という形で検討が進められています。
*2:四日市スマートリージョン・コア推進協議会
公民学が一体となって 、相互に連携・協力し、地域の抱える様々な課題を解決するために、IoTやAIを含むICT等の先端技術を活用し、都市の機能と魅力を高め、活力あふれる都市(スマートシティ)を実現することを目的として令和3年度に設立された協議会。
*3:自動運転EVバスARMA(GAUSSIN MACNICA MOBILITY社製)
ARMAは自動運転システムを搭載した自動運転シャトルバスです。EV(電気自動車)仕様となり、1回の充電で約9時間(100km)の自動走行が可能です。
全長:4,750mm
全高:2,650mm
全幅:2,110mm
重量:2,400kg
車両総重量:3,450kg
乗客人数:最大6人
動力源:電動モーター
最高速度:18km/h(運行時は平均速度15km/h程度)
自動運転レベル:レベル2(技術的にはレベル3相当)
その他:緊急時は同乗のドライバーが手動介入
*4:everfleet(エバーフリート)
自動運転を実用化するためには、車室内の乗客や車両周辺の状況を遠隔地からモニタリングすることが求められます。everfleetではモビリティの位置情報や車内外のカメラ映像に加え、車速・ステアリング・バッテリー残量などの車両データを統合して一元的に可視化し、信号機などの交通インフラと協調した外部データとの連携も可能です。これにより、運行状況を遠隔地からリアルタイムに把握し、安全・安心に自動運転モビリティを運用することができるようになります。さらに、複数地域の多種多様なモビリティを同時に群管理することや運行時の異常をシステムによって自動的に検出・通知することができるため、1人の遠隔オペレータによって、効率よく自動運転モビリティを運行管理することで、オペレーションの省人化を実現し、交通採算性の改善にも貢献します。
*5:自動運転実証実験支援サービスプログラム(以下 同プログラム)
マクニカと芙蓉リース及び芙蓉オートリースは、共同で同プログラムを構築しました。芙蓉オートリースは、得意とする自動車のアセット管理や車両リースの事業基盤を活かし、マクニカからGaussin Macnica Mobility製の自動運転車両「ARMA(アルマ)」を購入、保有し、実証実験の実証車両としてマクニカに提供します。マクニカは自動運転技術の知見やコンサルティングの実績をベースに実証実験の企画立案から自動運転の実装作業、オペレーションまで、お客様の総合窓口として実証実験をトータルサポートします。芙蓉リースは、自治体や交通事業者等の顧客基盤を活かして、本サービスプログラムを提案する顧客リレーションにおいて連携します。詳細はWebサイトをご覧ください。
https://www.macnica.co.jp/business/maas/news/2021/136501/
※本文中に記載の製品名は、各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご承知ください。
<本実証実験に関するお問い合わせ先>
株式会社マクニカ スマートモビリティ事業部
TEL :045-470-9118
MAIL :auto-solution@macnica.co.jp
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株式会社マクニカについて
マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界23か国/地域81拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
マクニカについて:www.macnica.co.jp
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三重交通株式会社について
三重交通は、三重県内を中心に、地域の公共交通として乗合バスと貸切バス事業を展開しています。また、名古屋・東京・大阪・京都への都市間高速バスや、中部国際空港行のリムジンバスも運行しています。その他、名古屋市交通局の市バスの運行受託事業や、自家用車両の運行管理を行う受託管理事業、運輸に付帯する貨物自動車事業、自動車整備業、旅行業、保険業、広告業、観光コンサルティング業、賃貸業等を展開しています。次世代交通についても、地域や関係団体と連携しながら積極的に研究し、三重県内実施のAIオンデマンドバスや自動運転の実証実験への参画のほか、四日市及び伊勢市内でBRTシステム(連節バス)も導入しています。
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三岐鉄道株式会社について
三岐鉄道は、三重県北勢地方を中心として鉄道による旅客輸送及び貨物輸送事業を中心に、乗合バス、貸切バス、旅行業、サービスエリア店舗営業、ガソリンスタンド経営など多彩な事業展開により、地域経済の一翼を担うとともに、地方交通を支える公共輸送機関として、地域社会の発展に貢献しております。
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芙蓉総合リース株式会社・芙蓉オートリース株式会社について
芙蓉リースグループは、2022 年度からスタートした中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」において、CSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)の実践を通じた社会課題の解決と経済価値の同時実現により、企業グループとしての持続的な成長を目指しております。また、経営資源を集中投下する成長ドライバーのひとつに「モビリティ」を位置付け、車両領域と物流領域を中心に、パートナー連携を軸としたワンストップ型サービスを国内外で展開することにより新たなビジネス領域を拡大してまいります。
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日本信号株式会社について
日本信号は、鉄道信号のフェールセーフ技術を根幹に、鉄道信号、道路交通信号、駅務自動化システム、ホーム安全システム、駐車場システム、セキュリティソリューション、ロボティクス等の事業領域において交通インフラの「安全・快適」を支える多彩なソリューションを提供しています。2018年より自動運転車両へ信号情報を無線通信で提供する『協調型自動運転』の実証実験に取り組んでおります。信号情報には、信号機の現在灯色や信号機の切り替わりまでの残り時間等があり、西日や街路樹の遮り等の外部影響を受けずに、スムーズで安全な交差点通過を実現します。今後も、自動運転の社会実装を見据えて、「安全と信頼」の技術を提供してまいります。
日本信号について:www.signal.co.jp/
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株式会社シー・ティーワイについて
株式会社シー・ティー・ワイ(以下、「CTY」)は、三重県北部の四日市市、いなべ市、桑名市(長島町)、菰野町、木曽岬町をサービスエリアとして、通信、放送、電話、コミュニティFM事業を展開しています。また、CTYが提供するサービスや地域情報などが収集できるスマートフォン向けアプリ『CTYコネクト』を提供しており、地域の方々を中心にご利用いただいています。
近年は、地域のまちづくり事業にも参画しており、2022年には、四日市市と『四日市スマートリージョン・コア実行計画の推進のための連携協定』を締結し、その一環として、翌年2023年3月に中央通り(四日市市)に公道・面的整備で全国初となるローカル5Gを開局し、同計画の推進を支援しています。
CTYについて:www.cty-net.ne.jp/