NTTコミュニケーションズ株式会社 株式会社NTTドコモのプレスリリース
実証実験で活用するバス
1. 背景
NTT Comとドコモは、自動運転のビジネスモデル構築をめざす「2023年度愛知県自動運転社会実装モデル構築事業」に参画しています。この事業の一環として、本実証を行います。
2. 本実証の概要
(1) 実施日程
2023年10月24日(火)から10月26日(木)まで 計3日間
※ 天候等の条件により、日程が変更となる場合があります。
(2) 実施場所
愛・地球博記念公園 管理道路ルート
(3) 本実証の特長
特長[1]:自然環境等に対応した自動走行技術
無人自動走行を実現するためには、様々に変化する道路環境を車両が自動で認知・判断し走行を継続出来ることが必要です。走行ルート上に園内管理道路において想定される以下の障害物を設置し、車載センサーで検知し、自動で回避できるか検証します。自動回避における課題を抽出することで、自動走行技術の向上を図ります。
<小型障害物>
園内特有の自然落下物(木の枝)や矢印看板を障害物として設置します。起伏のある道路環境下において、路面の傾斜と小型障害物を区別して自動で回避することを検証します。また、複数の形状や角度で障害物を設置することで、検知における課題を洗い出します。
<停車車両>
管理用車両を模した車両を路肩に停車します。対向車の有無を自動で検知し、安全に停車車両を回避できることを検証します。
特長[2]:遠隔管制システムや路側カメラとの連携
無人自動走行が実現した際には車内に運転手や乗務員が不在となるため、遠隔管制室で配車指示や車内の状況を把握することが必要になります。ルートと配車時間を遠隔管制システムから設定しダイヤ通りに運行することを検証するとともに、起伏や樹木が多く電波環境が悪い条件下において円滑に音声や映像の通信をするための課題を洗い出します。
加えて、走行ルート上に設置した複数の路側カメラおよび車載カメラの映像を遠隔管制システムへ伝送することで、ルート上の異常を検知します。異常が検知された場合は、車両へ直ちに伝達し走行に反映することで、安全な運行を実現します。
特長[3]:園内での自動運転バスの走行ルールや緊急時の対応オペレーションの検討
無人自動走行により運転手が不在になることで、園内運行ルールに則った走行や、緊急時の対応といった運転手が担っていたオペレーションを自動運転車両と遠隔管制 システムが連携し対処することが必要となります。それに先立ち、自動運転車両の判断の基準となる走行ルールや緊急時の対応方法を検討します。
具体的には、管理道路や園内バスルートそれぞれについて、乗客の安全性や快適性を考慮した走行の優先順位を検討し、他車と協調した走行を自動運転システムの挙動に反映することを検討します。また、緊急時のオペレーションとして、車両内で異常事態(急病人等)が発生した場合を想定し、車内の乗客への適切な対応方法を検討します。
特長[4]:3Dマップ方式による安定した自動走行の検証
3Dマップ方式のみを用いた走行を行うことで、電波環境の悪い条件下での走行安定性を検証します。また、自動運転車を導入する際の課題の1つとなるランニングコストの低減をめざし、過去に取得した3Dマップデータを流用し、必要最小限のマップ更新で安定した走行ができるか検証します。
3. 今後の展開
NTT Comとドコモは、本実証を通して明らかになる課題を踏まえ、行政、交通事業者、自動運転技術提供者、利用者やサービス提供企業などの関係者とともに自動運転の社会実装を推進して参ります。
NTTドコモ、NTT Com、NTTコムウェアは、ドコモグループとして法人事業を統合し、法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開しています。「モバイル・クラウドファースト」で社会・産業にイノベーションを起こし、すべての法人のお客さま・パートナーと「あなたと世界を変えていく。」に挑戦します。
https://www.nttdocomo.co.jp/biz/special/docomobusiness/
NTT Comは、事業ビジョン「Re-connect X(R)」にもとづき、お客さまやパートナーとの共創によって、With/Afterコロナにおける新たな価値を定義し、社会・産業を移動・固定融合サービスやソリューションで「つなぎなおし」、サステナブルな未来の実現に貢献していきます。