カヤバ環境作動油「サステナルブTM」を世界初公開

カヤバ株式会社のプレスリリース

カヤバは、2023年9月にショックアブソーバ用環境作動油「サステナルブ」を世界初公開しました。日本での発売は、2026年以降を予定しています。

□ カヤバ(KYB)はショックアブソーバ用環境作動油 「サステナルブTM」(商標登録出願中)を発表

□ 自動車の安全性と快適性を維持向上させるショックアブソーバに必要不可欠な作動油

□ その成分の大半を占めるベースオイルを石油由来から天然由来に変更

□ 天然由来のためベースオイル製造過程で大気中の二酸化炭素を吸収しカーボンニュートラルに貢献

□ 生分解性を有し 万が一の漏洩時にも自然に還る

□ リサイクル性を考慮したベースオイルと添加剤処方

  • 真に環境に優しいショックアブソーバ作動油の追求

自動車の安全性と快適性を維持向上させるため、我々は長きにわたりショックアブソーバの開発に携わってきました。ショックアブソーバは、油圧や摩擦を利用して車の動きを安定させる重要な役割があります。この動作をサポートするのが「作動油」。この油がないと、ショックアブソーバの性能は十分に発揮できません。従来の作動油は、長年の研究とノウハウ、高度な技術が詰まっていますが、その主要成分であるベースオイルの多くは石油由来でした。石油由来故の環境リスクを排除し、真に環境に優しいショックアブソーバ用作動油を目指したのが今回開発した「サステナルブ」です。

サステナルブは、カーボンニュートラルとリサイクルの両輪で、循環型プロダクツを実現し、持続可能なモビリティ社会の実現に貢献してまいります。

< サステナルブの主な特徴 >

①天然由来のベースオイルを採用することによるカーボンニュートラルへの貢献

 ・ 石油由来のベースオイルを天然由来に変更

 ・ ベースオイル原料の植物栽培過程で大気中のCO2を吸収

 ・ 原料加工や輸送時のCO2 排出を考慮した材料選択

②生分解性を有し 万が一の漏洩時にも自然に還る

 ・ エコマーク認定基準の生分解度60%以上(OECD301)

 ・ 事故など不慮の漏洩時にも自然に還り環境影響が小さい

 ・ 地球環境や生態系の保護に貢献

 

③リサイクル性を考慮したベースオイルと添加剤処方

 ・ リサイクルしやすい組成のベースオイルを使用し資源の節約や廃棄物の削減に貢献

 ・ 作動油の開発段階でのリサイクル性を考慮した設計

  ・ 長期的には環境問題に起因するコストや廃棄処理時のリスクを低減

  • ショックアブソーバ用作動油としてのこだわり

当社は油圧機器の専門メーカーとして、長きにわたり自動車の安全性や快適性の維持向上に携わってまいりました。その経験を活かし、性能・信頼性についても一切妥協することなく、環境性能との両立を図ります。

従来よりご提供している多彩な減衰力バルブへの適用による操縦性・安定性の向上はもちろんのこと、摩擦コントロール技術(Prosmooth®)の応用により、質感向上も図ります。

< 性能と信頼性の造り込み >

①カヤバラリーチームの全日本ラリー選手権参戦

 ・ 全日本ラリー選手権JN-2クラス参戦車両にサステナルブを投入

 ・ 過酷なレースフィールドで性能と耐久性を検証

 ・ 第6戦より一部再生作動油の使用を開始

②LEXUS ROV Concept お客様体験プログラムへの参画

サステナルブが、Lexus International(以下、LEXUS)が開始するLEXUS初の水素エンジンを搭載したROV*2のお客様向け体験プログラム*1に使用されるクルマに採用されました。大自然と共生しながらアウトドアライフスタイルを彩るクルマの楽しさを追求するとともに、お客様の体験プログラムを通じて蓄積されるデータを将来の実用化に向けた技術開発にフィードバックし、カーボンニュートラル社会の実現に向けた挑戦を進めてまいります。

③カヤバ開発センターでの信頼性評価

 ・ 世界中のお客様に安心してお使い頂ける徹底した性能・品質評価

 ・ ショックアブソーバ専門メーカーならではの作動油レシピを自社設計

 ・ カヤバ開発センターにおいて台上評価と実車評価(自社テストコース)を実施

  • 今後の展開

持続可能なモビリティ社会の実現に向けて カヤバが携わるすべての油圧製品へ応用を図ります。

  • 開発者メッセージ

加藤 慎治(工学博士)

オートモーティブコンポーネンツ事業本部 技術統轄部 開発センター 製品開発室 専任部長

当社は、油圧機器の専門メーカーとして、長きにわたり自動車の乗り心地や操縦安定性の向上に取り組んできました。この経験を基盤に、環境性能を最前線に置きながら、性能や信頼性の進化も追求します。

私たちは、環境との調和を目指し、お客様に最高の製品を提供することを宣言します。

<プレスリリース>

https://prtimes.jp/a/?f=d78183-41-017be3a07700dcce34d0f84ccde8c758.pdf

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