GNホールディングス株式会社のプレスリリース
GNホールディングスのグループ会社(以下「GNグループ」)には、日産車・ルノー車を取り扱う群馬日産自動車株式会社、日産プリンス群馬販売株式会社のほか、UDトラックスを取り扱うGNロジパートナーズ株式会社等があり、GNホールディングス内にもアウディ正規ディーラーを運営するアウディ営業部が存在します。各社では年間を通し、自動車やトラックの定期点検時等で大量のエンジンオイル(以下「廃オイル」)が交換・排出されますが、この廃オイルは不純物を濾過すれば、再生重油として新たなエネルギー源に生まれ変わることが可能です。
mino-lioでは、この再生重油を活用したいちご農園建設を開始するとともに、将来的には、再生重油を近隣のビニールハウス園芸農家へ、安価に、かつ安定的に供給することで、農業界の化石燃料削減と農業の活性化を目指してまいります。
■mino-lio〈ミノリオ〉 社名の由来
みのり(農り・実り)+lio(“oil”〈油〉を反転させた“lio”:再生オイルを意図している)
■mino-lio立ち上げの背景
GNグループは創業以来、自動車販売を中心に事業を展開してまいりました。GNグループでは、多くのエンジンオイル交換をお客さまより承っておりますが、交換されるエンジンオイルの総量は年間約440,000ℓにものぼります(2022年度実績)。一方で、近年、農業用ビニールハウスの加温の燃料として用いられているA重油はウクライナ問題等の理由により供給が逼迫。現在も価格は高騰したままで、農家の経営は危機的な状況にあります。廃エンジンオイルは濾過することにより、再生重油として農業用ビニールハウス加温用燃料にリサイクルすることが可能です。再生重油は安価なため、今後、再生重油を積極的に活用していくことは、重油高騰の対策として、有効な選択肢になると考えています。
また、日本政府は地球温暖化対策計画として、温室効果ガスの排出量を2030年度に2013年度比46%削減、更に50%削減の高みを目指すことを発表しました。再生重油は、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)」上、「非化石燃料」として分類され、燃焼してもCO2の排出は「実質ゼロ」とカウントされます。
私たちは、GNグループの整備工場から安定排出される廃オイルを二次利用することで、循環型経済と地球温暖化対策に大きく貢献できるものと考え、高崎市農政部の指導と支援の下、農業法人・mino-lioの設立に至りました。
■今後の事業展開
本年度は、園芸用ビニールハウスと再生重油を加温燃料とした加温設備を導入し、高崎市中尾町にいちご農園を建設します。水耕による環境対策重視のいちご栽培を、カネコ種苗株式会社(本社:群馬県前橋市、代表取締役社長 金子 昌彦、以下「カネコ種苗」)の全面的なサポートの下、計画しています。そして、将来的には再生重油そのものと本スキームを、群馬県内の農家・農業法人に提供することで、安定経営と地球温暖化対策への貢献を図ってまいります。
■株式会社mino-lio代表取締役社長 天野洋一よりコメント
近年のA重油価格高騰によって、日本の農業経営は前例の無い危機にさらされております。GNグループは自動車整備の現場で、お客様からお預かりしたお車のエンジンオイル交換を、毎日のように行って参りましたが、交換された大量の廃オイルはA重油の代替エネルギーとして、農業界の化石燃料低減とCO2排出実質ゼロに大きく貢献いたします。私たちは、安価で、安定供給可能な再生重油利用を推し進めることで、農業経営支援の道を切り拓いて参ります。環境に優しく、エシカルで経済的な廃オイルの可能性と、株式会社mino-lioのこれからにどうぞご期待ください。
■GNホールディングス株式会社について
会社名:GNホールディングス株式会社
所在地:群馬県前橋市城東町一丁目6番地の8
設立年月:1925年12月
代表 :天野 慎太郎
事業内容:GNグループの経営統括
■株式会社mino-lioについて
会社名:株式会社mino-lio(読み:ミノリオ)
所在地:群馬県高崎市中尾町467
設立年月:2022年12月
代表 :天野 洋一
事業内容:再生重油を利活用した農園経営・支援