訪日外国人向けレンタカー事故低減アプリを2026年度中に提供開始

~訪日外国人のレンタカー事故低減に向けた実証実験において事故ゼロを達成~

株式会社ナビタイムジャパンのプレスリリース

 MS&ADインシュアランス グループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(代表取締役社長:新納 啓介、以下「あいおいニッセイ同和損保」)および株式会社ナビタイムジャパン(代表取締役社長:大西 啓介、以下「ナビタイムジャパン」)は、訪日外国人向けレンタカー事故低減スマートフォンアプリ(以下「レンタカー事故低減アプリ」)を開発し、レンタカー事業者などへ2026年度より順次提供を開始します。2027年度上期には全国に展開する予定です。

 両社は、岡山県および北海道において、訪日外国人のレンタカー利用時の事故低減を目的として、テレマティクス自動車保険「タフ・見守るクルマの保険NexT※1」の契約者向けアプリをベースにした「レンタカー版NexTアプリ」を活用した実証実験(以下「本実証」)を2025年5月~9月の期間で実施し、本実証に参加したレンタカー利用者全員が、利用期間中を通して無事故であることを確認しました。

※1 スマートフォンのみで利用できるテレマティクス自動車保険「タフ・見守るクルマの保険NexT」を発売

1.背景

近年、訪日外国人は急増しており、2025年の訪日外国人旅行者数は4,268万人※2と過去最高を記録しました。一方、訪日外国人のレンタカー利用に伴い、不慣れな土地での運転や交通ルールの理解不足に起因する事故も増加※3しており、総務省の調査では、観光目的のレンタカー利用時の事故率は日本人の0.7%に対し、訪日外国人は3.0%と高水準にあります※4。

こうした状況を踏まえ、両社は、安全運転支援機能とカーナビゲーション機能が一体となった「レンタカー版NexTアプリ」を開発し、実証実験を行いました。

実証実験の結果、「レンタカー版NexTアプリ」が交通事故防止に十分な効果を発揮することが確認できたため、2026年度中にレンタカー事業者向けに「レンタカー事故低減アプリ」の提供を開始します。

※2 出典:日本政府観光局 訪日外客統計

※3 出典:内閣府 外国人運転者に対する交通安全対策

※4 総務省「レンタカー事業に関する実態調査」(平成30年)

2.レンタカー事故低減アプリの概要

(1)「レンタカー事故低減アプリ」の機能

実証実験で使用していた英語音声付カーナビゲーション、安全運転診断、交通ルールクイズなどを軸に、事故削減や観光促進のための新たな機能の追加や改修を検討していきます。

【レンタカー事故低減アプリの機能】(当初は一部機能で提供し、順次追加予定)

英語音声付

カーナビゲーション

・ナビタイムジャパンのカーナビゲーション機能を英語音声付で提供

・不慣れな土地での運転をサポートする「細道回避検索」や目的地の左側に到着可能な「横づけ検索」など、多くの条件を考慮したルート案内機能を搭載

・駐車場の満空情報やガソリンスタンド情報(位置・価格)も表示

簡易安全運転診断

・運転結果を診断・スコア化して、運転終了後にランクを表示。自分の運転を振り返ることができ、安全運転の意識が向上(英語、中国語、韓国語対応)

交通ルールクイズ

・訪日外国人が間違えやすい日本の交通ルール・標識をクイズ形式で出題し、ドライバーの理解を促進(英語、中国語、韓国語対応)

おすすめ観光スポット

・自治体などが推奨する周辺の観光スポットを提示し、カーナビゲーションに反映(英語、中国語、韓国語対応)

事故多発地点アラート

・過去に事故の多かった地点についてジオフェンシング※5などを活用し、「この先、事故多発地点です」と音声で注意喚起(英語、中国語、韓国語対応)

チェックイン機能

(スタンプラリー)

・利用者の位置情報をもとに任意の地点を訪れたかを判定し、その実績に応じて、クーポンなどを付与することで、ユーザーの利用動機を創出(英語、中国語、韓国語対応)

※5 指定した範囲に入ると通知や操作が行われる位置情報機能

(2)「レンタカー事故低減アプリ」の提供の流れ

「レンタカー事故低減アプリ」は、ナビタイムジャパンにて開発し、あいおいニッセイ同和損保と共同でレンタカー事業者向けに提供していきます。

3.実証実験の結果

(1)事故の発生状況

・本実証に参加した127組のレンタカー利用者全員が、利用期間中を通して無事故でした。

・総務省の調査では、訪日外国人のレンタカー事故率は3.0%であり、本実証における事故防止効果が

確認できました。

訪日外国人のレンタカー事故率

今回の実証参加者の事故率

3.0%

0%

(2)訪日外国人の運転傾向の分析

 (本実証データとあいおいニッセイ同和損保のテレマティクス保険契約者データを比較)

①危険な運転挙動の発生傾向

・訪日外国人ドライバーの危険な運転挙動の発生頻度は、事故低減効果のあるテレマティクス自動車保険にご加入の日本人ドライバーと比べて、急減速を中心に低い結果となりました。

・そのため、本実証で提供した「交通ルールクイズ」や「安全運転診断」による安全運転促進の効果が

確認できました。

速度超過(回)

急減速(回)

急加速(回)

訪日外国人

2.5

3.6

1.0

日本人ドライバー

2.5

5.1

1.2

②危険な急減速の発生地点に関する分析

・事故につながる恐れのある危険な急減速が多く発生する「ヒヤリハット地点」について、日本人ドライバーには見られない訪日外国人ドライバー特有の傾向があることが判明しました。

 【傾向1】直進や右左折の進行レーンが存在する道路(下図の①②地点)

 【傾向2】幅員が狭い細道や一時停止の標識がある道路(下図の③地点)

・これは、日本の道路事情や交通ルール・標識についての理解が不足していることが原因であると想定

されます。

③1トリップあたりの走行時間・距離

・訪日外国人ドライバーは日本人ドライバーに比べて、1トリップあたりの走行時間・距離が長い傾向にあることが判明しました。

・あいおいニッセイ同和損保のデータでは、休憩を取らずに1トリップあたりの走行時間・距離が長くなるほど事故を起こしやすい傾向にあり、こちらも事故の多さの要因になっていると想定されます。

平均走行時間(min)

平均走行距離(km)

訪日外国人

32.6

27.3

日本人ドライバー

17.0

9.0

(3)実証参加者に対するアンケート

・「交通ルールクイズ」「安全運転スコア」の利用により、参加者の約8割で安全運転への意識が向上

しました。

・「危険と感じた道路」については、「細道」や「交通量・車線の多い道路」などが挙げられました。

これは、上記(2)②の急減速発生箇所とも一致しており、日本の道路に不慣れな訪日外国人にとって、このような道路の走行は事故の危険性が高いことが裏付けられました。

・レンタカー版NexTアプリのカーナビゲーションでは「細道回避検索」などを英語で案内しており、本実証における事故防止に大きな効果を発揮しました。

4.今後の展望

両社が持つデータ・ノウハウを活用し、社会課題の解決に資するソリューションの開発・提供を進め、安心・安全なモビリティ社会や地域の活性化に貢献していきます。

なお、あいおいニッセイ同和損保は2027年4月を目途に三井住友海上火災保険株式会社との合併を予定しており、合併新会社においても本アプリの提供を通じて、訪日外国人のレンタカー利用時の事故低減を目指します。

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