ダイナミックマッププラットフォーム株式会社のプレスリリース
ダイナミックマッププラットフォーム株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO: 吉村 修一、以下「ダイナミックマッププラットフォーム」)、株式会社豊田自動織機(本社: 愛知県刈谷市、取締役社長: 伊藤 浩一、以下「豊田自動織機」)、中部国際空港株式会社(所在: 愛知県常滑市、代表: 籠橋 寛典、以下「中部国際空港」)、中部スカイサポート株式会社(所在: 愛知県常滑市、代表取締役社長: 奥田 成人)の4社は、中部国際空港の制限区域内において、空港内情報集約基盤「VIPS(Various Information Port System)」の開発を目的とした自動運転トーイングトラクター(貨物牽引車)の走行実証(レベル3)を実施しました。
■本実証の背景・目的
ダイナミックマッププラットフォームは、国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)を通じて空港内情報集約基盤「VIPS」の開発を進めています。VIPS(ビップス)とは、空港内の様々なダイナミックマップ情報※1を集約したデータ連携基盤のことです。
ダイナミックマップ情報は制限区域内のAI搭載カメラやセンサによって自動的に検出され、VIPSに登録されます。登録された情報は、自動運転車両が走行するエリアに応じて必要なもののみ車両システムに配信されます。配信された情報は車両システムに組み込まれた「高精度3次元地図データ」と統合され、静的情報と動的情報を重ね合わせた「ダイナミックマップ」として、自動運転車両の正確な走行に活用されます。この仕組みは空港だけでなく、港湾や物流センターなど他の施設でも利用可能であり、様々なエリアにおけるレベル4※2自動運転の実現に貢献します。
※1 ダイナミックマップ情報:工事や故障車の停車などによる通行不可エリア等の静的情報や、航空機や車両の位置などの動的情報。情報のリアルタイム性ごとに静的・準静的・準動的・動的の4階層に分類された情報を持つ地図データベースである「ダイナミックマップ」を構成する情報
※2 自動運転レベル4:場所・天候・速度等の特定条件下において、自動運転システムがすべての運転操作を実施
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自動運転による航空機走行経路の横断を実現し、走行可能エリア拡大へ
今回の実証ルートには、航空機の走行経路を横断する車両走行路であるサービスレーンが含まれています。サービスレーンでは車載のカメラやセンサのみで航空機の状況を確認することが難しく、レベル4自動運転の実装に課題がありました。しかしVIPSを活用すると航空機の位置がリアルタイムで認識できるため、システムによる走行可否判断が可能となります。これまでレベル4自動運転が可能なエリアはターミナル周辺に限られていましたが、VIPSを活用することでターミナルから離れた駐機場(沖止めエリア)まで拡大できます。
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システムの正確な判断による走行で安全性向上にも寄与
サービスレーンは人の目で判断して走行する場合においても、人為的ミスによるインシデントが発生しやすいエリアです。VIPSを活用し多様な情報を集約したダイナミックマップによる自動運転を導入することで、システムの正確な判断による走行を可能にし、安全性の向上にも寄与します。
2025年2月には本実証の前段として、高精度3次元地図データのみを使用した自動運転実証を同空港にて実施しました。今回の走行実証はこの結果をふまえ、VIPSと高精度3次元地図データを掛け合わせたダイナミックマップの有効性を検証したものです。
今後ダイナミックマッププラットフォームはVIPSを用いたダイナミックマップの実用化、ならびにサービスレーンを含むエリアでのレベル4自動運転の実現を目指します。また本実証の結果をもとに、中部国際空港以外のグローバルな空港をはじめ、港湾や物流センターなど多様な施設においてVIPSの導入を推進します。
■本実証の内容
<走行実証概要>
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期間 |
2026年1月19日(月)~21日(水) |
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対象エリア |
中部国際空港 制限区域内(第1ターミナル~第2ターミナル周辺/サービスレーンを含む) |
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実証内容 |
自動運転車両走行により、VIPSと高精度3次元地図データを掛け合わせたダイナミックマップの有効性を検証 |
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自動運転レベル |
レベル3(動的情報が確認できるタブレットを使用し、有人のもと走行) |
<使用機材>
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トーイングトラクター
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車両 |
豊田自動織機 自動運転トーイングトラクター(3ATE25) |
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速度(最大) |
15km/h(自動運転時) 25km/h(有人運転時) |
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けん引重量(最大) |
13t(自動運転時) 27t(有人運転時) |
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制御技術 |
路面パターンマッチング(RSPM®)※3 GNSS(高精度衛星測位)、3D LiDAR※4、磁気誘導※5 |
※3 車両に搭載したカメラで撮影した路面画像と事前に作成した路面画像マップデータをマッチングすることで、車両の位置・姿勢情報を取得する技術
RSPM ®:「Road Surface Pattern Matching」は登録商標
※4 対象物にレーザー光を照射し、その反射光を測定することで対象物までの距離を正確に測定できるセンサで、車両周辺状況の把握に使用
※5 路面に敷設された磁気マーカの位置を車両に搭載された磁気センサで検知し車両位置を取得する技術
【参考】
VIPSの詳細については、以下もご参照ください。
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国土交通省 中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)「空間IDを活用した空港内情報集約基盤『VIPS』の開発」
https://www.dynamic-maps.co.jp/case/vips/
<ダイナミックマップについて>
ダイナミックマップとは、情報のリアルタイム性ごとに4階層に分類された情報を持つ地図データベースの概念を指しています。当社は車線情報、路面情報等をまとめた“静的情報”の基盤となる高精度3次元地図データを提供するとともに、ダイナミックマップを構成する静的~動的な「ダイナミックマップ情報」を収集・配信する自動運転向けデータ連携システムの構築に取り組んでいます。本システムにより道路の状況を事前に自動運転車両に配信することで、交通事故を防ぎ、安心・安全な自動運転の実現に寄与します。
<株式会社豊田自動織機について>
創業以来の事業である繊維機械を原点に、自動車と産業車両・物流ソリューションを両輪とした事業をグローバルに展開。電動化や自動運転をはじめとする次世代製品の開発を推進するとともに、お客様ニーズを先取りする商品・サービスを継続的に提供することで、世界の産業・社会基盤を支え、社会と調和した持続的成長をめざします。
当社は、物流現場の課題を解決するため、安全性と効率化を追求した自動運転技術の開発を進めています。2025年には羽田空港で国内初となる自動運転レベル4無人貨物搬送の実運用を開始しました。今後も、空港業務の人員不足対応など社会課題解決に貢献してまいります。
設立:1926年11月
本社:愛知県刈谷市
代表者:取締役社長 伊藤 浩一
URL: https://www.toyota-shokki.co.jp/index.html
<中部国際空港株式会社について>
当社は日本の真ん中に位置する中部地方の空の玄関口として2005年2月に開港した人工島にある国際空港である、中部国際空港セントレアの運営を担っています。セントレアは国際線と国内線が同一ターミナル内にあり、フロアの移動だけで乗り継ぎがスムーズに出来る大変便利な空港です。また空港内では数々のイベントが開催され、館内には数多くの飲食店や雑貨店が立ち並び、滑走路までわずか300mの迫力ある展望デッキやボーイング787初号機を展示した「フライト・オブ・ドリームズ」があり、航空旅客以外のお客様も非日常的な空間を楽しんでいただけます。
空港運営会社として、さまざまな自動技術の開発協力や導入を通じて、空港業務の省力・省人化を推進し、先進的な空港の実現を目指してまいります。
設立: 1998年5月1日(1998年7月1日 中部国際空港の事業主体として国の指定会社となる)
本社: 愛知県常滑市
代表者: 代表取締役社長 籠橋 寛典
事業内容: 1. 中部国際空港及び航空保安施設の設置及び管理
2. 旅客及び貨物の取扱い施設等の機能施設、店舗等の利便施設の建設及び管理
3. 上記に付帯する事業
URL: https://www.centrair.jp/corporate/
<中部スカイサポート株式会社について>
当社は鈴与グループの一員として、中部国際空港(セントレア)におけるJALブランドパートナーとして、航空機地上支援業務(グランドハンドリング)全般を担っています。航空機の誘導、手荷物・貨物の搭降載、客室物品の管理に加え、貨物上屋業務など、空港運営の根幹を支えるプロフェッショナル集団です。2004年の設立以来、「世界最高レベルのグランドハンドリング会社」を目指し、安全教育の徹底とサービス品質の向上に努めてまいりました。今後も鈴与グループの総合力とJALブランドのサービス品質を融合させ、自動走行をはじめとする先進技術の導入を通じて、航空産業の発展と地域社会への貢献を推進してまいります。
設立: 2004年7月12日
本社: 愛知県常滑市
代表者: 代表取締役社長 奥田 成人
事業内容: 航空機地上支援業務(グランドハンドリング)
INSTAGRAM: @chubuskysupport.official
<ダイナミックマッププラットフォーム株式会社について>
当社は日本政府によるバックアップのもと、国内自動車メーカー10社等の出資により設立されました。日本をヘッドクオーターに、北米・欧州・中東・韓国に拠点を構え、現在26ヶ国で事業を展開。自動運転や先進運転支援システム(ADAS)をはじめ、シミュレータ環境構築、インフラ管理、除雪支援など、幅広い用途に向けて高精度3次元データを提供しています。
「Modeling the Earth」=地球のデジタル化をビジョンに、高精度3次元データのプラットフォーマーとして、様々な産業分野におけるイノベーションを共創します。
設立: 2016年6月
本社: 東京都渋谷区
代表者: 吉村 修一
事業内容: 自動運転・ADASをはじめ多様な産業を対象とした高精度3次元データの提供