飲酒運転ゼロ社会の実現に向け、業務用・個人利用で導入拡大
東海電子株式会社のプレスリリース
自動点呼システム、運行管理システム、安全運転管理システム、労働安全衛生システムを開発・販売する東海電子株式会社(本社:静岡県富士市、代表取締役:杉本哲也)は、2025年1月6日、運転前にアルコールチェックを行い、アルコールが検知されるとエンジンがかからない車載型飲酒運転防止システム『呼気吹き込み式アルコール・インターロック装置』について、2025年度の出荷実績および普及状況(2025年12月31日時点)を公表しました。

1)2024年時点のトラック業界における飲酒運転実態
2011年5月1日、点呼におけるアルコール検知器の使用の義務化が施行されてから10年が経過しました。現在、法令上、トラック、バス、タクシー等8万を超える運輸・交通事業者は、必ず、アルコール検知器を設備として事業所に備え、点呼時の酒気帯び確認時に、これを使用しなければなりません(別紙1)。

また、遠隔地での電話点呼においても、アルコール検知器を使用しなければならないとされており、アルコール・インターロックは特に、「自動車に設置されているアルコール検知器を使用させる」機器として明確に位置づけられています(別紙2-1,2-2)。


このように、アルコール検知器の義務化とは、いかなる点呼においても必ずアルコール検知器が使われており、点呼が100%実施されていれば、誰一人として酒気を帯びたドライバーは路上には存在しない、まさに「飲酒運転ゼロ」を目指した規制強化でありました。
2)トラック業界における飲酒実態
ところが、アルコール検知器義務付けが行われたものの、 翌年以降、例えばトラックについては、ゼロに向かうどころか、半減にすらいたっていません。前年比増という年もみられました(別紙3)。

特に、2019年に国土交通省、運輸安全委員会から公表された事故調査報告書によって、フェリー使用時のトラックドライバーのおそるべき飲酒実態が明らかとなり、「隠れた飲酒文化」に業界および社会が驚愕しました。
□2019年7月 大型トラクタ・バンセミトレーラの衝突事故(飲酒運転死亡事故)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/jikochousa/pdf/1783102.pdf
□2020年11月 ロールオン・ロールオフ貨物船ちゅらしま作業員死亡事故(飲酒起因)
https://www.mlit.go.jp/jtsb/ship/rep-acci/2020/MA2020-11-1_2019tk0028.pdf
また、2024年5月に群馬県伊勢崎市で起きた3名の死者が出たトラック事故。捜査の結果8月に飲酒運転であることが判明しました。1999年の東名高速事故から25年経ち、まったく同様・同質の事故が起きたことに社会が騒然としました(この事件の詳細、実態はまだ不明である)。
3)安全運転管理者選任事業所のアルコール検知器使用義務付け
2021年6月28日、千葉県で、悲痛な飲酒運転死亡事故が起きました。加害側が「白ナンバートラック」であったことから、警察庁・公安委員会は、再発防止のため、安全運転管理者選任事業所に対し、アルコール検知器使用を義務付ける道交法施行規則の改正を行い、このなかで、アルコール・インターロック等、車載タイプも、アルコール検知器の一種であるとされました。(別紙4)

4)呼気吹き込み式アルコール・インターロックの出荷実績
当社は、2009年9月から、運転前に呼気検査を行いアルコールが検知されるとエンジンがかからない飲酒運転防止システム「呼気吹き込み式アルコール・インターロック」を販売しています。現在、アルコール検知器は多種多様なものがありますが、「運転前に必ず呼気をチェックし記録を残し、検知したらクルマが動かない」、このような強制力のある検知器は、アルコール・インターロック装置だけです(別紙5)。

このように、他の検知器とは違う飲酒運転抑止力を持つアルコール・インターロック装置(製品名:ALC-ZERO)ですが、千葉県八街市の悲痛な飲酒運転事故や、その後に続く白ナンバーアルコール検知器義務化の道交法施行規則改正にともない、あらためて注目されつつあります。
【呼気吹き込み式アルコール・インターロック装置 システムイメージ】



【アルコール・インターロック装置 年度ごと実績】

2011年に緑ナンバー、2022年に白ナンバー、ともに事業者へのアルコール検知器使用義務化の影響を受け台数を伸ばした年がありましたが、ここ3年は一定のニーズはありながらも、200台以下とやや低調な実績となっています。本来、「飲酒運転検挙者」向けの機器であるがゆえ、事業者向け市場においては、多彩なアルコール検知器の中でその存在が埋もれている格好と言えます。
【アルコール・インターロック装置 累計】

16年で累計(1月~12月起算)は3500台を超えました。
5)トラック協会の助成制度
全日本トラック協会においても、トラック業界での飲酒運転ゼロを目指し、このアルコール・インターロック機器を、例年、購入補助の助成金の対象としています。令和7年度も助成対象になっています。
https://jta.or.jp/member/shien/anzen2025.html
また、各県ごとのトラック協会でも、独自でアルコール・インターロック装置への助成制度を設けているところがあります。
<2024年度各都道府県トラック協会助成金情報 2025年12月26日東海電子集計版>
https://www.tokai-denshi.co.jp/uploads/pdfs/20251226/694dd71de38b8.pdf
加えて現在呼気アルコール・インターロック装置は正式に「ASV補助金」の対象となっています。
<先進安全自動車(ASV)の導入に対する支援(令和7年度)>
https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/esc_07.html
6)アルコールインターロック、日本以外の状況
海外では商用車よりも、「飲酒運転違反者への罰則として、アルコール・インターロック装置を強制的に装着させる」方式が一般的です。米国では、未だに「毎年30万人」があらたにインターロック装着をさせられているほど、一般ドライバーによる飲酒運転が多い状態です。
【アルコール・インターロック装着レポート2021年】
https://tirf.ca/projects/tirf-usa-ignition-interlock-installation-reports-united-states/
欧州でも近年、EUの交通安全ビジョンのうち、EU加盟国へ、アルコール・インターロック装 着を促す政策が促されている状況です。
【欧州におけるアルコール・インターロック法制化状況】
https://etsc.eu/issues/drink-driving/alcohol-interlock-barometer/
また、近年、韓国や台湾においても、アルコール・インターロックの導入が検討されているとの報道が一部あり、飲酒運転ゼロを実現する国際的な趨勢が注目されています。
【台湾 アジア初アルコールインターロック法規制】
https://transport-safety.jp/archives/932
7)日本政府(内閣府 中央交通安全対策会議)への提言
前述の2019年7月のトラックドライバーによる飲酒運転事故の調査報告書において
『(2) アルコール・インターロック装置 近年、運転者の飲酒運転を未然に防ぐための装置として、呼気吹き込み式アルコール・インターロック装置の技術開発が進んでおり、このような装置が装備されていれば、本事故においても、運転者の呼気中のアルコール濃度などを計測し、エンジンの始動ができなくなることで、事故の発生を未然に防止できた可能性が考えられる。自動車メーカー、機器メーカー、国土交通省等の関係者においては、この種のシステムの確立等、予防安全対策装置の開発・普及に取り組む必要がある』とある。
また、本年6月28日の千葉県の飲酒運転死亡事故を受けて、千葉県知事が政府に対し、
「アルコール・インターロック装置や事故の回避及び被害の軽減が可能な 安全運転支援装置の普及に向けた取組の推進」 https://www.pref.chiba.lg.jp/seikouan/press/2021/documents/r30701youbusyo.pdf
と要望をあげています。
欧米のアルコール・インターロック装置の装着事例を鑑み、当社として、警察庁・公安委員会・国土交通省に対して、以下を提言したい。
1.警察庁運転免許局および各都道府県公安委員会は、飲酒運転をした者に対し、運転免許停止後 も運転の意思があり、自己車両所有者である場合、アルコール・インターロック装着を命ずる ことができる。また、事業用自動車による飲酒運転事案の場合、運輸支局長は、事業者に対し 全車両のアルコール・インターロック装着を命ずることができる。
2.装置装着を命ぜられた個人および事業者は、期間中、全車両のインターロックデータを1ヶ月 ごとに運輸局に提出し続けなければならない。2年間装着されたアルコール・インターロック のメモリに、酒気帯び検知の履歴なきことを条件として、アルコール・インターロック装置の 装着を解除する。
3.アルコール・インターロックの装着費用は、行政罰とみなし、本人や事業者の自己負担とする。
4.すべての飲酒運転違反者に対し、AUDITを実施し、かつ、アルコールに関する研修受講を義務づける。
当社は、年間2万人いる飲酒運転者へのアルコール・インターロック装着は、法制化されるべきと考えています。また、プロドライバーの飲酒運転ゼロの実現なくして、年間2万件以上もある日本の一般ドライバーによる飲酒運転ゼロ実現は不可能であるとも考えています。運輸行政は、決して、悪意ある市井の飲酒運転者に、「プロドライバーでさえ飲酒運転している」と言わせない政策を実現すべきである。
事業用車両のドライバーと企業には上記施策、飲酒運転の違反者(一般ドライバー)に対しては、世界では普通となりつつある行政罰としてのアルコールインターロック装着規則を、第12次交通安全基本計画に盛り込むべきと考える。
8)家族が飲酒運転をして困っている方へ
当社はアルコール・インターロックの社会実装を目指しています。社会実装とはすなわち、警察行政や運輸行政によるアルコール・インターロックの(補助金ではなく)、使用の義務化です。特に、飲酒運転違反者への強制装着が望まれますが、一方で、飲酒運転で捕まらずに日常的に飲酒運転を繰り返してしまう「個人」もいます。
当社は2022年に、家庭・家族問題としての飲酒運転防止活動として、個人へのアルコール・インターロック装着を受け付ける専用ウェブサイトを開設しました。
■アルコール・インターロック特設サイト:https://alcohol-interlock.com/

本サイトを開設してから、飲酒や飲酒運転の問題を抱えている家庭からの問い合わせや、装着が増えています。
<飲酒運転をしてしまう家族に装着したいという家族・親族からの問合せ>

<問合せ家族、様々なケース>

<家族と本人が同意し、装着に至った件数>

9)アルコール依存症・飲酒運転研究者 有識者の方へ
2025年9月、アルコール関連問題学会で、個人がアルコール・インターロック装着した際の飲酒行動の調査データを公表しました。アルコール・インターロックはデジタルデータを保存していますので、飲酒運転行動のエビデンスとして有用であることを、調査データをもって訴えました。(別紙学会資料)




アルコール・インターロック装置のデジタルデータは、EBPMの基礎となります。法務省、警察庁、国交省におかれましては、ぜひエビデンスを用いて、アルコール・インターロックデータの法制化・社会実装をご検討ください。
本リリースの全文は、東海電子株式会社コーポレートサイトに掲載しているPDFにてご確認いただけます。
リリース全文はこちら:https://www.tokai-denshi.co.jp/uploads/pdfs/20260106/695c5b922a7f9.pdf
■本件に関するお問い合わせ先:東海電子株式会社 営業企画部
東京都立川市曙町 2-34-13 オリンピック第3ビル 203
E-mail: kikaku@tokai-denshi.co.jp
■東海電子株式会社 IL推進事業部
E-mail:info@tokai-denshi.co.jp
Instagram:https://www.instagram.com/tokai_denshi_il
Line:@700xyfip
■東海電子は、交通安全・地域啓発イベントの参加を希望しています!
地域の安全管理に関わるみなさま、ぜひお声がけください。
https://transport-safety.jp/archives/26257
■点呼機器及びアルコール検知器を開発・販売する東海電子は、
社会の「安全」「安心」「健康」を創造し、 社会に貢献する企業です。
東海電子コーポレートサイト: https://www.tokai-denshi.co.jp/
東海電子公式 EC サイト : https://shop.tokai-denshi.co.jp/
東海電子メディアサイト : https://transport-safety.jp/


