Hyundai Mobility Japan 株式会社のプレスリリース

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新型「NEXO」は、総出力190kWを発揮し、わずか5分の充填で最大航続距離826km(WLTP基準)を実現。前モデルから大幅な性能向上を果たしました。
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「e-Handling」や「Smart Regenerative System(スマート回生システム)」、
空力最適化などの先進技術により、走行性能とドライビングエクスペリエンスをさらに向上。
欧州仕様では最大1,000kgの牽引能力を備えています。
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先進安全装備およびADAS(先進運転支援システム)を包括的に搭載し、主要な国際安全評価プログラムで最高水準の安全性能評価を目指します。
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“Art of Steel”という新たなデザイン言語と、プレミアムリラクゼーションシートを備えた
広々とした室内空間が、ミッドサイズSUVとして卓越した快適性と実用性を提供します。
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Hyundai Motorは、燃料電池技術における28年の経験を背景に、新型「NEXO」のグローバル展開(2026年初頭予定)を通じて、水素モビリティ分野でのリーダーシップをさらに強化します。
Hyundai Motor Companyの新型「NEXO(ネッソ)」は、同社が拡大を続ける電動化車両ラインアップの中でも際立つモデルであり、ゼロエミッションモビリティの新たな基準を打ち立てる存在として登場します。
11月、Hyundai Motorは世界各国のメディア関係者を韓国に招き、次世代燃料電池車(FCEV)「NEXO」をいち早く体験できる特別試乗イベントを開催しました。
2026年初頭のグローバル発売に先駆け、卓越した航続距離、パワー、そして洗練された走行性能を披露し、その革新性を印象づけました。
強化されたパワートレインが実現する卓越したパフォーマンス

新型「NEXO」は、燃料電池(FC)およびパワーエレクトロニクス(PE)システムの両面で大幅な進化を遂げ、パワートレイン技術において大きな飛躍を示しています。
今回の改良の中心となるのは、新たに開発されたPEシステムです。バッテリー出力を従来の40kWから80kWへと倍増させ、効率性を高めた水素燃料電池スタックと連携して動作します。新型スタックは最大総出力110kW(従来比+16%、前モデル95kW)を実現し、システム全体の正味出力も94kW(従来比+11%、前モデル85kW)※1 へと向上しました。これらの改良により、総合システム出力は135kWから190kWへと飛躍的に向上しています。
この出力向上により、新型モーターは150kWのパワーを発揮し、0〜100km/h加速は従来の9.2秒から7.8秒へ短縮。※2 力強くスムーズな加速性能と、余裕のある追い越し性能を実現しました。
また、新型「NEXO」は、わずか5分の水素充填※3で最大航続距離※4 826km※5(WLTP基準) を達成する見込みです。水素貯蔵システムも改良され、キャビンスペースを損なうことなく貯蔵量を6.33kgから6.69kgへ増加。水素の貯蔵密度と燃料効率を高めることで、電動走行距離(AER)の競争力を一層強化しています。
さらに、低温環境下での始動性向上、耐久性の高い膜構造、セル均一性の改善など、細部にわたる改良も施されています。新たに導入された**「ウェイクアップ」防凍機能**などの最適化技術により、寒冷地でも高い信頼性を確保し、年間を通じた安定した走行性能を実現しています。
先進技術がもたらす卓越した走行性能と効率性
新型「NEXO」は、空力性能を高めるためのアンダーボディ最適化やエアフロー制御の改良を施し、空気抵抗を低減して効率を最大化しています。さらに、**Active Noise Control-Road(ANC-R)**と呼ばれる走行騒音抑制技術や、吸音性能を備えたタイヤの採用により、ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス(NVH)性能が一段と向上。特に加速時や荒れた路面での走行時にも、静粛性と上質な乗り心地を実現しています。
走行性能の最適化には、モーターのトルク制御によってグリップ力・安定性・操舵応答性を高める革新的な「e-Handling」システムが貢献しています。路面状況に応じてモーター出力を動的に制御することで、精密なハンドリングと優れた走行安定性を両立しています。
また、新型「NEXO」には、Smart Regenerative System(SRS)を搭載。これは、ドライバーの負担軽減とスムーズな走行を実現するための知能型回生ブレーキシステムです。ナビゲーションデータや前方車両との距離情報※6 に基づいて回生ブレーキ量を自動調整し、さらに地図情報を活用してスピードカメラや減速帯などの道路要素も考慮します。これにより、惰行時の減速をシステムが自動制御し、ドライバーの介入を最小限に抑えながら、好みに応じて車間距離設定をカスタマイズできる快適なドライビング体験を提供します。
さらに、欧州仕様の新型「NEXO」には、注目すべき新機能として牽引(トーイング)性能が追加されました。最大1,000kgまでの牽引能力を実現し、このクラスで初めてこの機能を備えた燃料電池車(FCEV)となります。これにより、「NEXO」は多用途性と実用性をさらに高め、その魅力を一層拡大しています。※7
革新的な機能がもたらす、直感的で快適な水素ドライビング体験

新型「NEXO」には、ユーザーの利便性を高め、燃料電池車(FCEV)の運転をよりシンプルにするための革新的な機能が数多く搭載されています。
コラム式シフトレバーの採用により、センターコンソール周辺の空間効率を高め、収納スペースを拡大しました。
Connected Car Navigation Cockpit(ccNC)は、2つの12.3インチカーブドディスプレイを統合し、ドライバー情報とインフォテインメント操作をシームレスに連携。OTA(Over-the-Air)アップデートやワイヤレスApple CarPlay/Android Autoに対応するほか、生成AIによる音声認識機能を搭載しています。
さらに、最大14スピーカーを備えたBang & Olufsen製プレミアムオーディオシステムにより、臨場感あふれる音響体験を提供します。
ヘッドアップディスプレイ(HUD)は、走行速度、自動運転情報、安全警告などの重要情報をフロントガラスに直接投影し、ドライバーの視線移動を最小限に抑制。
また、高速スマートフォン充電、NFC対応Digital Key 2によるキーレスエントリー&スタート、および15W出力のUSB急速充電など、日常の利便性を高める機能も充実しています。
さらに、Hyundai MotorのバッテリーEVと同様に、Vehicle-to-Load(V2L)機能を搭載。車両の高電圧バッテリーを利用して、車内外の電子機器に電力を供給できます。車外V2L機能は追加アダプターなしで直接プラグインが可能で、より柔軟な電力利用を実現しています。
視認性の向上のため、一部市場向けにはデジタルセンターミラー(DCM)およびデジタルサイドミラー(DSM)※8を採用。これらのシステムは、従来の光学式ミラーに比べて広い視野と優れた死角検知性能を提供し、暗所や悪天候時の視認性も向上します。
DCMにはリアカメラの視界を確保するクリーニングシステムを装備し、DSMはブラインドビューモニター(BVM)と連携して、車線変更時の安全性をさらに高めています。
さらに、以下のような先進機能も新たに搭載されています。
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ダッシュカメラ(Dash Cam)※9:高画質な前方・後方の映像を音声付きで記録できるほか、
駐車中の動体検知機能により、最長4日間の監視が可能です。
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車内指紋認証システム※10:生体認証によるエンジン始動、電子決済、ドライバープロファイルの
パーソナライズを実現し、操作の利便性を大幅に向上させます。
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Digital Key 2システム:スマートフォンとのワイヤレス通信により、ドアの施錠・解錠やエンジン始動を可能にする機能で、Apple Watchなどのウェアラブルデバイスを含む最大15台までの端末を登録できます。
また、NFCカードキーを用いたリモートコントロール機能や、ユーザーごとのパーソナライズ設定にも対応しています。
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リアオキュパントアラートシステム(Rear Occupant Alert System):後席に設置されたレーダー
センサーによって車内の動きを検知し、子どもなどの乗員が車内に残された場合には、警告音やビジュアルアラートでドライバーに通知します。安全性のさらなる強化に貢献する機能です。
これらの先進機能により、「NEXO」はユーザー中心の設計思想と最先端テクノロジーを融合した、Hyundai Motorの電動化ラインアップにおける革新的な新たな一台として位置づけられています。
包括的な安全システムがもたらす安心と信頼
新型「NEXO」は、主要な国際安全評価プログラムにおいて最高水準の安全評価を獲得することを目指して設計されており、Hyundai Motorがドライバーと乗員の双方に卓越した安全性と保護性能を提供するという理念を体現しています。開発プロセス全体を通じて安全性を最優先に位置づけ、総合的な安全装備により、あらゆる走行シーンでの安心感を確保しています。
車体は堅牢なマルチスケルトン構造を採用し、最大9個のエアバッグを搭載。※11 乗員および水素タンクを多面的に保護します。さらに、最新の先進運転支援システム(ADAS)を統合し、衝突回避を支援する多様な機能を備えています。
ホットスタンピング技術と高強度素材を組み合わせた構造により、ボディ剛性と受動安全性能を大幅に強化。車体全域で優れた衝突吸収性能を発揮し、衝突エネルギーを分散させて乗員空間の変形を最小限に抑えます。
さらに、第3世代の超高張力鋼板を採用することで、従来世代と比べ成形性を改善。構造面では、フロントエンド部品の補強、マルチピース・ホットスタンピングによる下部サイド構造、最適化された前面衝突荷重経路、およびマルチロードパス構造による側面衝突エネルギー分散設計などの改良を実施しています。
これらの強化により、「NEXO」は車体全体で高い耐衝撃性を実現し、安全性能をさらに高い次元へと引き上げています。
力強さと上質さを融合した「Art of Steel」デザインと快適なインテリア

新型「NEXO」は、Hyundai Motorが新たに掲げる「Art of Steel(アート・オブ・スチール)」デザイン言語を採用。スチール(鉄)の持つ強靭さと多様性を造形美として表現しています。このデザイン哲学は、剛性と芸術性を融合させ、緊張感と耐久性を兼ね備えながらも、素材としてのスチールの美しさを際立たせるアプローチです。
エクステリアは、力強さと洗練を両立する造形で、大胆なラインと堅固な構造が、タフでありながら上質な印象を生み出しています。アーチ形状の断面構造が耐久性を高め、ドアパネルに施された水平のグルーブ(溝)パターンが、車体の力強いキャラクターを際立たせます。
この緻密に設計されたデザインは、都会的なライフスタイルにもアウトドアユースにも自然に調和し、あらゆるシーンで存在感を放ちます。
新型「NEXO」のエクステリアを印象づけるのは、FCEV専用デザイン要素として設計された独自の「HTWO」ランプです。このランプは、力強さと優雅さを融合した造形を特徴とし、Hyundai Motor Groupの水素ブランド「HTWO」およびその理念である「Hydrogen for Humanity(人類のための水素)」を象徴しています。また、4ドットランプ※12が夜間でもひと目でHyundai車であることを識別できるアイデンティティを強調しています。
新型「NEXO」では、以下の6色のボディカラーを展開します。
Creamy White Pearl(クリーミーホワイトパール)
Phantom Black Pearl(ファントムブラックパール)
Amazon Gray Metallic(アマゾングレーメタリック)
Ocean Indigo Matte(オーシャンインディゴマット)
Ecotronic Gray Pearl(エコトロニックグレーパール)
Goyo Copper Pearl(ゴヨーカッパーパール)
このうち「Goyo Pearl」は、深みのある落ち着いた色調で“Koreanism(韓国らしさ)”の精神を表現しています。
さらに、三層塗装プロセス(Three-Coat Paint Process)の採用により、光や見る角度によって表情が変化する多層的な輝きを実現。
環境光に応じて色味が移ろうことで、NEXOはどの角度から見ても独自のダイナミックな存在感を放ちます。
さらなる快適性と実用性を兼ね備えたゆとりあるインテリア
新型「NEXO」のインテリアは、乗員に広々とした快適で利便性の高い空間を提供します。
柔らかく上質なパッド素材を用いたインテリアは、家庭の温かみを感じさせるパターンで仕上げられ、実用性とモダンなハイテクデザインを融合。
ドライバー中心のカーブドディスプレイ、直感的に操作できるスイッチ配置、そして十分な収納を備えたアイランド型センターコンソールが、洗練された室内空間を形成しています。
また、デジタルサイドミラーディスプレイ※13をダッシュボードに一体化することで、開放感と機能性を高め、Hyundaiが掲げる「Furnished Space(家具のように快適な空間)」コンセプトを体現しています。
ボディサイズの拡大により、従来モデルと比べて全長・全幅・全高が向上し、乗員の快適性と荷室の積載性が大幅に改善されました。リアの最大収納容量は993リットル※14に達し、ゴルフバッグを最大4個収納可能な広さを確保。さらに、ラゲッジルームは新プラットフォーム※15により、ユーザーはアクセサリーや用途に合わせて収納スペースを自在にアレンジでき、さまざまなライフスタイルに対応します。
快適性をさらに高めるため、前席にはプレミアムリラクゼーションシート※16を採用。レッグレストとスリムバック構造により、後席乗員の膝周りと足元空間を拡大しています。また、ヘッドルームやショルダールームの拡大によって居住性が向上。後席ドアの開口角度※17も拡大し、乗降性がさらに向上しました。
キャビン全体には、センターコンソール、ダッシュボード、ドアトリムなどにスマート収納スペースを多数配置。速度制限警告と連動するアンビエントムードライトが上質な雰囲気を演出し、ビジョンルーフが一層の開放感をもたらします。
新型「NEXO」は、サステナビリティを設計の中核に据え、キャビン全体に環境に優しい素材※18を幅広く採用しています。
使用されている素材には、バイオプロセスレザー、バイオPUレザー、再生PETファブリック、リネンファブリック、バイオプラスチック、バイオTPOスキン、バイオ塗料、バイオPUスラブフォーム、さらに自動車プラスチック廃棄物の再利用素材などが含まれます。
これらの採用により、Hyundai Motorは環境負荷低減と持続可能なデザインへの強いコミットメントを改めて示しています。
水素モビリティ分野におけるHyundai Motorのリーダーシップへの取り組み
新型「NEXO」は、最先端の燃料電池技術を活用し、排出ガスゼロの走行を実現する水素モビリティの大きな前進を象徴しています。柔軟性・効率性・安全性を兼ね備えたこのモデルは、燃料電池車(FCEV)のアーリーアダプターにとって魅力的かつ実用的な選択肢となります。
Hyundai Motorは、約30年にわたる燃料電池技術開発の経験を基盤に、第2世代となる新型「NEXO」を通じて、水素モビリティ分野でのリーダーシップを改めて示しています。
同社は、水素ブランドおよび事業プラットフォームである**「HTWO」を中心に、FCEVインフラの拡充と持続可能なモビリティ社会の実現**に向けた取り組みを加速。
さらに、新型「NEXO」は、BEV(バッテリー電気自動車)/HEV(ハイブリッド)/FCEV(燃料電池車)を網羅する包括的な電動化戦略を具現化し、環境に優しい多様なモビリティの選択肢を消費者に提供します。
※1 「総出力(Gross output)」は、補機による消費電力を差し引く前のスタック全体の出力を示しま
す。一方、「正味システム出力(Net system output)」は、空気・水素供給や熱管理などの補助シ
ステムによる消費を考慮した後の実効出力を示します。
※2 数値は社内試験結果に基づくもので、**韓国内仕様(18インチホイール/GLグレード)**を対象
としています。
※3 約95%の充填を前提としています。実際の充填時間は、水素ステーションの状態(圧力・温度)、
残量、気象条件によって変動します。
※4 航続距離(AER)は、認定された水素貯蔵容量および燃費データに基づく推定値です。
※5 欧州WLTP基準に基づく数値です。市場や走行モードによって実際の航続距離は異なる場合があり
ます。
※6 利用可能な地図情報は、地域や市場によって異なる場合があります。
※7 一部市場およびグレードにより設定が異なります。
※8 一部市場およびグレードにより設定が異なります。
※9 一部市場およびグレードにより設定が異なります。
※10 一部市場およびグレードにより設定が異なります。
※11 エアバッグの数は市場や地域の法規制により異なります。
※12 一部市場でのみ提供されます。
※13 一部市場およびグレードにより設定が異なります。
※14 数値はSAE規格に基づくもので、2列目シート後方の測定値です。
※15 一部市場およびグレードにより設定が異なります。
※16 一部市場およびグレードにより設定が異なります。
※17 後席ドアの開口角度は最大80度(初代NEXOの70度から拡大)。
※18 外装および内装の素材は、部位・カラー・グレードによって異なります。
【新型「NEXO」主要諸元】

・本仕様は欧州仕様車に基づいており、市場によって内容が異なる場合があります。
・エネルギー消費量の数値は暫定値であり、最終確定ではありません。上記は参考値としてご参照くだ
さい。車両の仕様および装備は、国や地域によって異なる場合があり、予告なく変更されることがあ
ります。

