カメラで撮影した顔画像から、人の内面を推定するAI技術を開発

脳波・心拍など生体情報と顔の特徴量の関係を学習し、ヒヤリハットや居眠りの予兆を検出

株式会社デンソーテンのプレスリリース

AIモデル生成と、人の内面推定の流れ

株式会社デンソーテン(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:米本 宜司)は、カメラで撮影した顔画像からヒヤリハットや居眠りの予兆といった人の内面を推定するAI技術を開発しました。まず、脳波や心拍などの生体情報から分かる”ヒヤリとする、ハッとする”や”頭がぼんやりする”といった人の内面の状態と、その時の顔画像から眉・目・鼻・口といった顔のパーツの位置や形をあらわす特徴量との関係をAIモデルとして生成します。次に、カメラで取得した顔画像から特徴量を抽出しこのAIモデルと照合することで、人の内面推定が可能となります。今後、この技術を生かして安心・安全なモビリティ社会に貢献していきます。

■従来の接触型センサーを用いた感情推定技術から進化
当社はこれまで、脳波センサーや心拍センサー(※1)を用いて、脳や心臓の働きと感情との関係による医学的アプローチ(身体の働き)に基づいた独自の感情モデルを構築し、感情推定技術を開発してきました(2022年3月11日発表)。車載化を想定した場合、上記のような接触型のセンサーでは導入のハードルが高くなるため、本開発の取り組みをスタートしました。本技術は、3月5日(水)~3月7日(金)に学校法人芝浦工業大学で開催される「情報処理学会 第212回ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(※2)、”生体情報に基づいたラベルによる人の内面推定モデル”」にて発表予定です。

神戸大学大学院医学研究科 曽良教授コメント(精神医学)
「人の内面を推定するにあたり、生体情報に基づいて推定することは重要です。人それぞれの内面を理解することで人に寄り添った快適で充実した生活が可能になることを期待しています。」

(※1) 当該開発では、市販されている脳波ならびに心拍センサーを活用
(※2) https://www.sighci.jp/events/sig/212

デンソーテングループは、企業ビジョン「VISION2030」の実現に向けて、人と地球に優しい製品でクルマの魅力を高める「クルマの価値向上」や、移動の課題を解決し人々の生活を豊かにすることに貢献する「生活の価値向上」への取り組みを具体化していきます。人・モノ・モビリティなど、“移動”の困りごとを解決する『モビリティソリューションパートナー』を目指し、「環境にやさしいモビリティ社会」「安心・安全なモビリティ社会」の実現に貢献していきます。

今回の技術開発を通じて、以下のSDGsの達成を目指します。

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