【特許出願中】自動車の未塗装樹脂パーツ向けに「風合い」「質感」を損なわず維持できる傷埋めコーティングを開発

~創業120年の化学薬品メーカー、従業員の約3分の1が研究者、売上の10%を技術開発に!成長を続ける老舗企業~

石原ケミカル株式会社のプレスリリース

石原ケミカル株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長 藤本 昭彦)は、自動車向け未塗装樹脂パーツの「風合い」「質感」を損なわず、補修できる水系コーティング剤の開発に成功しました。シリコンゴム微粒子を活用し、未塗装樹脂パーツや艶消し加工の樹脂表面に対して手軽に施工可能です。  (特許出願中:光の乱反射を利用し傷を隠蔽)

1.開発背景

近年、自動車の内装パーツ(ダッシュボード等)や外装パーツ(フェンダー等)は、軽量化により燃費の向上を図っており、また、意匠性を高めるべく、樹脂パーツが多く採用されています。

しかし、樹脂パーツは簡単に傷が付きやすく、自動車の組み立て工程時や普段の生活の中で傷が付いた場合、樹脂パーツの交換が必要となり、大幅なコストがかかってしまいます。

また、樹脂パーツの表面は、艶消し加工(シボ加工、梨地加工、マット塗装等)によって意匠性の高さが求められており、コーティング後の樹脂表面の質感(意匠性など)や紫外線等による劣化防止(耐候性)、密着性も求められています。

しかしながら、樹脂表面の質感を保持させつつ、傷埋め性、耐候性及び密着性に優れるコーティング剤については、これまで十分な検討がなされていませんでした。そこで、弊社では、樹脂表面の質感を保持させつつ、傷埋め性、耐候性及び密着性に優れる樹脂表面補修用水系コーティング剤の開発に至りました。

2.商品説明・特徴

■仕上がり性(基材の風合いを維持しながら擦り傷を埋める)

一般的な未塗装樹脂コートでは傷を埋めるだけでなく、表面を平滑にしてしまうため、光沢が出すぎてしまいます。また、基材の色と合わせる顔料(隠蔽材)により、樹脂表面の風合い、質感が損なわれてしまいます。

しかし、弊社コート剤は樹脂表面の風合い、質感を損なうことなく、約0.3 μmの擦り傷を埋めることができます。また、隣接する樹脂パーツとの違いが出ないため、一部の樹脂パーツだけ施工することもでき、施工時間の短縮になります。

■傷埋めメカニズム

一般的な未塗装樹脂コーティング剤では顔料由来の色味および樹脂由来の光沢により、樹脂表面の風合い、質感が損なわれてしまいます。一方で弊社コーティング剤は光沢性が出にくい透明樹脂の使用により、風合いや質感が損なわれません。また、シリコンゴム微粒子の使用により、樹脂の基材表面で光を乱反射させることで傷を視認しにくい設計にしております。(特許出願中)

■長期持続性(耐候性 : 約1年)

スーパーUVテスターを使用し、約1年相当の耐候性試験を実施しました。PP樹脂のテストピースに約0.3μm の傷を入れ、右半分にコーティング剤を施工しました。その結果、試験前後でコート剤の剥がれや色味の変化はありませんでした。このことから弊社コーティング剤は約1年相当の耐候性を有していると考えられます。

■水系ベース処方による低環境負荷型

主溶媒として水を使用しており、作業者に配慮した処方となっています。また、施工基材(PPやPE樹脂)に対し悪影響を及ぼしません。

■作業方法 

拭き上げいらずで施工可能。樹脂パーツ面積0.1㎡(オーバーフェンダー1本相当)あたりの施工時間は約2分です。

3.今後の展望

水系処方で取扱いも容易なことから自動車業界に限らず、今後は様々な業界への取組も視野に入れております。未塗装樹脂コーティングは世の中にあふれていますが、風合い、質感を維持しつつ、傷を埋める水系コーティングはありません。(※当社調べ)

詳しいお問合せや協業のお申込みは下記窓口までお願いします。

<お問い合わせ先>
石原ケミカル株式会社 営業本部 マーケティング部 正躰(しょうたい)
Mail : syotai-h●unicon.co.jp(●を@に変更しご連絡ください)

【会社概要】
社名:石原ケミカル株式会社
所在地:兵庫県神戸市兵庫区西柳原町5番26号

代表取締役社長:藤本 昭彦
創業:1900年4月15日
設立:1939年3月3日
事業内容:
・金属表面処理剤及び機器等
(スズ及びはんだめっき液/化成処理液自動管理装置等)
・電子材料
(電子材料/セラミックス/エンジニアリングプラスチック等)
・自動車用化学製品等
(つや出し剤/塗装補修コンパウンド/洗浄剤/消臭・除菌剤/溶接スパッター付着防止剤等)
・工業薬品
(酸/アルカリ/触媒/無機化合物等)

https://www.unicon.co.jp

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