常滑市「あいちバッテリー安全認証センター」開設、「豊田試験所」機能拡張
エスペック株式会社のプレスリリース
エスペック株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役 執行役員社長:荒田知)は、「あいち次世代モビリティ・テストラボ」として、愛知県常滑市に「あいちバッテリー安全認証センター」を開設するとともに、「豊田試験所」の機能を拡張します。これにより、主に中日本エリアにおける車載用バッテリーおよびEV・自動化モジュールの受託試験サービスを強化します。なお、2024年10月より「あいちバッテリー安全認証センター」の先行予約の受付を開始しました(2025年2月開設予定)。
モビリティ業界では、EVの普及を背景に、車載用バッテリーの大型化・高容量化の開発が進むとともに、MaaS(多様な移動サービスの統合)による移動の利便性向上に向けて自動運転技術の開発が加速しています。これにより、車載用バッテリーの安全性確保やEV・自動化モジュールの信頼性確保に向けた試験需要が高まっています。
このような需要にお応えするため、当社は「あいち次世代モビリティ・テストラボ」構想を掲げ、準備を進めてまいりました。新設する「あいちバッテリー安全認証センター」では、最新の試験設備の導入により大型化・高容量化が進むバッテリーの安全性試験に対応し、EVの心臓部とも言えるバッテリーの性能・品質を支えます。「豊田試験所」では、EV・自動化モジュールの動作状態での使用環境を再現し評価・計測するサービスを新たに強化することで、EVおよび自動運転技術の開発における課題解決に貢献します。両試験所の強みを活かしシナジー効果を発揮することで、次世代モビリティに関する試験需要に全方位でお応えします。
当社は、環境試験器の世界トップメーカーとして最新の試験設備と高い試験技術・知見を活かし、EV・自動化をターゲットとした受託試験サービスを拡充することで、次世代モビリティの技術革新および社会実装に貢献してまいります。
「あいち次世代モビリティ・テストラボ」のコンセプト
モビリティの進化に向けた技術開発において、
顧客に真っ先に相談してもらい、真っ先に事業化し、試験技術で産業発展に貢献する
①バッテリーの大型化、高容量化に対応(あいちバッテリー安全認証センター)
②EV・自動化モジュールの環境・動作シミュレーションを強化(豊田試験所)
③国連規則ECE R100の認証試験に対応、各種試験規格に対応
④再生可能エネルギーの導入により顧客のCO2排出量削減に貢献
1.「あいちバッテリー安全認証センター」について
[2025年2月開設(予定)、2024年10月予約受付開始]最新の試験設備を備え、大型化・高容量化が進む最先端バッテリーの安全性試験に対応する国内最大級の車載用バッテリー専門試験所です。2015年設立の「とちぎバッテリー安全認証センター」※1(栃木県宇都宮市)で培った試験技術と知見により、国連規則ECE R100に対応した安全性試験・認証のワンストップサービス※2を提供するとともに、各種試験規格に対応した安全・安心の受託試験サービスを提供します。
<特長>
① 最新設備と確かな試験技術・知見により、安全・安心の受託試験サービスを提供
・日本初 コンクリート構造の安全性試験室を3室(10m×8m 1室、6m×5m 2室)設置
・自動車が1台入る試験室(6m×4m)、減圧試験装置(2.8m×1.8m)、冷熱衝撃装置(2.8m×2.1m)など大型試験設備を導入
・安全に試験が行えるよう万全の消火・排気処理・排水システムを完備
② 国連規則ECE R100に対応した安全性試験・認証のワンストップサービスを提供
・世界的な第三者試験認証機関であるテュフズードジャパン株式会社との提携のもと、国連規則ECE R100に対応した安全性試験・認証のワンストップサービスを提供
③ 国連規則ECE R100をはじめとする各種試験規格に対応
・日本初 自社開発のガスバーナーを用いた耐火試験など国連規則ECE R100の安全性試験に対応
・国連勧告輸送試験UN38.3や中国のGB規格、メーカー各社規格など各種規格に対応
住所 |
愛知県常滑市りんくう町1-25-25 |
設立 |
2025年2月(予定) |
予約受付開始 |
2024年10月 |
延床面積 |
1,300㎡(敷地面積7,500㎡) |
試験設備 |
安全性試験室、大型冷熱衝撃装置、外部短絡試験装置、 恒温恒湿室、充放電装置、大型減圧試験装置、耐火試験装置(バーナー)、 釘刺し試験装置、落下試験装置、水没水槽など |
安全設備 |
消火、排気処理、排水システム |
使用電力 |
再生可能エネルギー(予定) |
2.「豊田試験所」について [2025年4月機能拡張(予定)]
豊田試験所は約200台の装置を備える当社最大の総合試験所であり、ISOやIEC、中国GB規格、ドイツLV124、自動車メーカー各社規格など多様な試験規格に対応しています。大型化するEV・自動化モジュールの動作状態での使用環境を再現し評価・計測するサービスを新たに強化することで、あいち次世代モビリティ・テストラボの一翼を担います。
<特長>
① e-Axle・PCU・ECUなど供試品の大型化に対応
・大型モジュールの実車環境を想定した環境・動作試験
・日本初 大型モジュールの水環境下を想定したアイスウォーター(水没)試験
② EV・自動化モジュールの動作状態での使用環境再現により評価・計測するサービスを強化
・大型モジュールの動作試験における熱マネジメント評価
・車載SoCにおいて、電子部品の微細化による絶縁性評価や基板の多層化による接合性評価に対応
住所 |
愛知県豊田市聖心町3-44-1 |
設立 |
2006年9月 |
延床面積 |
3,800㎡(敷地面積4,000㎡) |
試験設備 |
恒温恒湿器、ハイパワー恒温恒湿器、冷熱衝撃装置(試料静止型)、 冷熱衝撃装置(昇降式)、液槽冷熱衝撃装置、恒温器、小型環境試験器、 小型冷熱衝撃装置、落下試験装置、 温(湿)度・振動複合環境試験装置(水平・垂直 2軸切替式/3軸切替式)、 急速温度変化チャンバー、高度加速寿命試験装置など26機種200台 ※2025年3月までに以下を導入予定 恒温恒湿室、大型恒温恒湿器、ハイパワー恒温恒湿器、冷熱衝撃装置、 高電圧絶縁抵抗評価システム、導体抵抗評価システム、双方向電源、 マイクロスコープ、アイスウォーター(浸漬)試験器 |
使用電力 |
再生可能エネルギー導入済み |
3.エスペックの受託試験事業について
環境試験器の世界トップメーカーとして、最新設備を備えた試験所を全国4カ所(宇都宮、豊田、刈谷、神戸)に開設し、幅広い地域で信頼性試験の受託試験サービスを提供しています。当社の試験所は、高い技術力と管理・運営能力により公的機関の定めた各種制度の認定を受けた機関です。宇都宮、豊田、神戸の各試験所、およびとちぎバッテリー安全認証センターは日本適合性認定協会(JAB)からISO/IEC17025の基準に適合した試験所であることを認定されています。
また、試験所で使用する電力はすべて再生可能エネルギー由来の電力でまかなっており、お客さまのサプライチェーンにおけるCO2排出量削減に貢献します。
※1 とちぎバッテリー安全認証センター(栃木県宇都宮市)
2015年9月、国連規則「UN ECE R100.03 PartⅡ」に対応した安全性試験・認証のワンストップサービスを提供する世界初の試験所として開設しました。専任スタッフが年間数百件に及ぶバッテリーの安全性試験を請け負っています。2022年11月には、車載用バッテリーパック・モジュールの不具合解析サービスを開始しました。
設立 |
2015年9月 |
住所 |
栃木県宇都宮市清原工業団地23-1(宇都宮テクノコンプレックス内) |
※2 国連規則「UN ECE R100.03 PartⅡ」に対応した安全性試験・認証のワンストップサービス
2013年、国連欧州経済委員会にて「バッテリー式電気自動車に係る協定規則」が改正され、2016年7月以降に新規認可される電気自動車等は、国連規則「UN ECE R100.03 PartⅡ」に適合することが義務づけられました。これに伴い、自動車・バッテリーメーカーでは、国連規則に定められた安全性試験の実施および認証取得が必要となっています。
当社は、2014年10月、世界的な第三者試験認証機関であるテュフズードジャパン株式会社と業務提携し、2015年9月よりとちぎバッテリー安全認証センターにて、安全性試験の実施から認可申請までのワンストップサービスを提供しています。
あいち次世代モビリティ・テストラボ特設ページ
https://www.espec.co.jp/testing-rental/testcenter/aichi-jisedai/
エスペック株式会社ウェブサイト
本リリースに関するお問い合わせ
エスペック株式会社 サステナビリティ推進部 IR・広報グループ
TEL:06-6358-4744 FAX:06-6358-4795 E-MAIL:ir-div@espec.jp