BlackBerry QNXの調査で判明 日本のソフトウェアエンジニアへの圧力増大が安全性とセキュリティに深刻な影響

日本の開発者、迅速なイノベーション、セキュリティ、安全認証のバランスに苦心:71%がセキュリティを優先するも、60%が認証取得に課題

BlackBerry Japan 株式会社のプレスリリース

BlackBerry Japan株式会社(本社:東京都港区、以下BlackBerry QNX)は本日、急速なイノベーションと安全性・セキュリティのバランスを取る上でソフトウェアエンジニアや開発者が直面するプレッシャーが高まっていることを示すグローバル調査の結果を発表しました。世界中の1,000人の組み込みソフトウェア開発者とエンジニア(うち日本から100人)を対象とした本調査により、日本市場における特徴的な傾向が浮き彫りになりました。

日本の開発者はセキュリティとリアルタイムパフォーマンスを最重視

日本の組み込みソフトウェア開発者およびエンジニア100人を対象とした調査では、71%がセキュリティを「最優先事項」または「優先度が高い」事項と回答しています。さらに、75%の回答者がリアルタイムパフォーマンスを「きわめて重要」または「かなり重要」と評価しており、高性能なリアルタイムOSへの需要が特に高いことが判明しました。この結果は、日本市場におけるセキュリティとパフォーマンスへの強い要求を示しています。

独自OS(プロプライエタリOS)のセキュリティ優位性、日本市場でより顕著に

セキュリティの観点から独自OSの優位性が明らかになりました。グローバルでは独自OSユーザーのセキュリティ侵害率が40%であるのに対し、オープンソースOSユーザーは46%でした。日本市場の調査ではこの差がさらに顕著で、独自OSユーザーの侵害率が16.7%であるのに対し、オープンソースOSユーザーは30.6%でした。この結果は、日本市場において独自OSのセキュリティ優位性がより明確であることを示しています。

安全認証の取得、日本の企業にとってより大きな課題に 

日本の開発者の58%がOS安全認証の取得に課題を抱えており、特に医療機器産業(70%)とロボティクス産業(69%)では、この課題がより顕著です。さらに、開発者の24%がOSの開発、認証、テストにより、プロジェクトの納期に遅れが発生したと報告しており、平均1.4ヶ月の市場投入の遅れが生じています。

BlackBerry QNXのカントリーセールスディレクター 日本 IoT アガルワル サッチンは次のように述べています。「『Software Defined Everything(すべてがソフトウェア定義)』の時代に突入する中で、機能安全性(FuSa: Functional Safety)とセキュリティの重要性は極めて高くなっています。特に日本市場の調査結果から、高いセキュリティ要求とリアルタイムパフォーマンスへの強いニーズが見られ、BlackBerry QNXのようなソリューションの価値がより一層高まっていることがわかります」

開発者への圧力が安全性とセキュリティを脅かす

調査結果は、日本のソフトウェアエンジニアや開発者が、グローバルな傾向と同様に、納期の緊急性により重要な安全要件を妥協せざるを得ない状況に直面していることを示唆しています。日本市場では58%のソフトウェアエンジニアや開発者が納期とコストの圧力により重要な安全面での妥協を強いられていると報告しています。これは、グローバル平均の75%よりは低いものの、依然として懸念すべき高い数字です。この状況は、製品の品質と安全性に潜在的なリスクをもたらし、長期的には企業の評判や市場競争力に影響を与える可能性があります。

安全認証取得のコスト課題

安全認証の取得にかかるコストは、日本の開発者にとって大きな課題となっています。調査によると、日本の開発者では安全認証の取得に平均8,300万円の企業リソースが必要とされています。これは、多くの企業、特に中小企業にとって大きな負担となっており、イノベーションや市場展開のスピードに影響を与えています。さらに、この高いコスト投資は、企業がリソースの効率的な配分に苦心する原因となっており、他の重要な開発領域への投資を制限する可能性があります。

 

その他の主な調査結果

  • セキュリティ脆弱性の影響:グローバルでは、72%の回答者がセキュリティの脆弱性が直接プロジェクトのタイムラインに遅延をもたらしたと報告しています。この高い割合は、セキュリティ対策の重要性と、それが製品開発サイクル全体に与える影響を明確に示しています。

    セキュリティパッチの適用頻度:回答者の73%がOSのセキュリティを優先していると回答していますが、実際のセキュリティパッチの適用頻度にはばらつきがあり、更新の間隔は平均で5週間となっています。この更新間隔の長さは、新たな脆弱性に対する迅速な対応を困難にし、潜在的なセキュリティリスクを高める可能性があります。

  • OS関連の問題による遅延:OSの問題はプロジェクトのタイムラインに大きな影響を与えており、34%の開発者がOS関連の問題で納期を逃したと報告しています。世界平均での遅延は1ヶ月に及び、これは製品の市場投入の遅れや競争力の低下につながる可能性があります。

BlackBerry QNXの組込みソフトウェア ソリューションポートフォリオが、安全認証の加速、信頼性の確保、開発時間の短縮にどのように役立つかについての詳細は、BlackBerry QNXをご覧ください。

調査方法:調査は2024年7月から9月にかけてBlackBerry QNXが委託し、Coleman Parkesによって実施されました。北米(米国とカナダ)、ヨーロッパ(英国、フランス、ドイツ)、アジア太平洋地域(日本、韓国)の組込みソフトウェア開発者とエンジニア1,000名を対象に調査を行いました。

 

BlackBerryについて

BlackBerryは、世界中の企業や政府機関向けに、インテリジェントなセキュリティソフトウェアとサービスを提供しています。BlackBerryのソリューションは、2億3,500万台に搭載されています。カナダ・オンタリオ州ウォータールーに本社を置く同社は、AIと機械学習を活用して、サイバーセキュリティ、安全性、およびデータプライバシーソリューションの分野で革新的なソリューションを提供しています。さらに、エンドポイントのセキュリティ管理、暗号化、組み込みシステムなどの主要分野をリードしています。詳細については、BlackBerry.comをご覧いただくと同時に、@QNX Newsをフォローしてください。

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