ホンダモビリティソリューションズ株式会社のプレスリリース
総合モビリティサービス企業であるホンダモビリティソリューションズ(以降、HMS)が、経済や環境などの社会課題の視点から、モビリティの発展とその影響価値を発信していくニュースレター「HMS モビリティジャーナル」。
今回は、モビリティ領域の中でも注目度の高い”シェアードモビリティ”の中でも、特に実用化の進んでいる「カーシェアリング」についてフォーカスを当てています。
本号では、カーシェアリングの歴史や拡大するに至った経緯、最新トレンドなどを紐解いていますが、今回の「HMSモビリティジャーナルLight」では、ダイジェスト版として、日本のカーシェアリングの実態調査についてお届けしていきます。
1.レンタカーとカーシェアリングの違いは「時間」と「コスト」にあり
そもそもカーシェアリングと聞いたとき、既に私たちの生活に根付いているレンタカーと何が違うの?という疑問が浮かぶ方も多いかもしれません。まずはこの点を比較・整理してみましょう。
●レンタカーの特徴
レンタカーは使用時間に応じて料金を支払う方式です。事前予約は必要なことが多いものの、会員登録などは不要です。また最低数時間から数日にかけての利用となり、旅行やドライブなどのまとまったイベントに用いるユーザーが多いとされています。
●カーシェアリングの特徴
カーシェアリングは多くが月会費を支払う登録制度を設けています。利用時にはアプリなどで予約し、追加で時間・あるいは距離に応じた料金を支払う方式が一般的です。10分単位など短時間利用の予約が可能なので大きなコストはかかりにくいと言えます。
また、店舗やスタッフが不要な分ステーション数も多いので、自宅の近くで借りることができたり、短距離の移動であれば給油なども不要(利用料金と合わせて、距離料金として請求)なことから、気軽に利用することができるぶん、買い物や送り迎えなどの日常生活で普段使いするユーザーが多いとされています。
借りた場所と同じステーションに自動車を戻す方式(ラウンドトリップ)が主流であるものの、直近ではレンタカーと同様に、借りた場所とは別のステーションに返却する乗り捨て方式(ワンウェイ)も選択できるようになってきています。
2.活用できている?日本のカーシェアリング実態調査
カーシェアリングの現在の利用実態を明らかにすべく、HMSモビリティジャーナル編集部は、都市部(東京、愛知、大阪、福岡)に居住する15歳~69歳の男女2,000名を対象に、独自調査を行いました。
●若い世代の半数近くはカーシェアリングを「使ってみたい」
カーシェアリングを利用したいと思うか(運転免許を取得予定の方は、取得したものと仮定して回答)について、カーシェアリングの概要を説明した上で聞いてみました。すると、以下のような結果となりました。
カーシェアリングを利用したいと思っている人は全体の32.9%を占め、若い年代ほどその割合が高くなっています。ここから、若い年代はカーシェアリングを「知らない」ものの、その存在を知れば利用に前向きであるということがわかりました。
若い世代はシェアリングサービスに慣れており、より肯定的な傾向にあることは、この結果の一因として考えられます。
●若者は「クルマ離れ」していない?複雑な自動車事情
カーシェアリングの利用に前向きと思われる若い世代ですが、言われて久しい「若者のクルマ離れ」とは本当なのでしょうか。従来の自動車の利用方法として一般的と考えられる、所有についてのデータを見てみます。
自動車の所有率は全体で46.6%でした。世代別に見ると、年長の世代ほど所有率が高く、もっとも高いのは男性の60代で73.7%です。対して、自動車を今後所有したい(し続けたい)と思っているかを尋ねると、所有を希望する人の割合は54.3%でした。
この数値を使い、「自動車が欲しい」と思う気持ちと実態が一致しているかどうかを示したのが以下の図です。この結果から、自動車を欲しいと思っている若い世代が多いことがうかがえます。
次に、所有に関わらず、今後自動車を利用したいかと聞いたところ、62.9%が利用したいと答えました。ここで先程と同じく「利用したい」という気持ちと「所有」が合致しているかを見てみます。するとすべての年代で、自動車を所有していなくても自動車を利用したいと考えている人が多いことが明らかになりました。
また、そもそも自動車を「所有するつもりがない」ものの「利用はしたい」と思っている人も一定程度いるようです。自動車を所有するつもりはないと答えた人に対して、自動車を利用したいかを聞いたところ、利用したいと考える人は24.0%を占めました。
以上のデータから、若い世代をはじめすべての世代で「自動車が欲しい」「利用したい」「けれど持てていない」という人が多いことが明らかになりました。また、所有しなくとも利用はしたいという人もおり、カーシェアリングという選択肢が広がれば、ニーズに合致する層が一定存在しそうです。
【アンケート調査概要】
調査名称:自動車のシェアサービスなどに関する意向のアンケート
調査期間:2024年5月24日~5月25日
調査対象:都市部(東京、愛知、大阪、福岡)に居住する、15歳~69歳の男女
調査数 :2,000名
調査方法:Webアンケート
【参考】
https://www.businessresearchinsights.com/jp/market-reports/shared-mobility-market-109420
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3471
【Information】Honda EveryGoについて
Honda EveryGoは、一般的なカーシェアとは違い月会費無料で利用でき、経済的に優しいサービスです。繋がりやすいコールセンターの配備や、操作性の高いアプリケーションを提供するなど、誰でも利用しやすいサービスを追求することで、世の中のカーシェアリングの浸透に貢献しています。また、車両品質に拘り最新車種ラインナップしているため、ただ乗るだけではない、”走る楽しさ”も同時に提供しています。
今後の展開として、法人向けのパッケージプランやHonda Connect機能を活用した新サービスを検討しており、メーカーとしてのホンダの強みを活かしたカーシェアサービスの拡大を進めていきます。
・サービスサイトはこちら)https://everygo.jp/
■「HMS モビリティジャーナル」について
総合モビリティサービス企業であるHMSが、経済や環境などの社会課題の視点から、モビリティの発展とその影響価値を発信していくニュースレターです。
メディアの方向けに、より詳細な内容をサイト掲載前にお送りしております。
事前にご覧になりたい方は、お問合せよりご連絡ください。
また、ホンダモビリティソリューションズ 公式サイトでも掲載をしております。
https://global.honda/jp/honda-mobility-solutions/news/20240710/
■お問合せ先
HMS モビリティジャーナル編集部
プロジェクト担当
Email:hms_mobilityjournal@sion-group.com