「さあ、福島から水素で未来を紡ごう」ラッピングバス(燃料電池バス)が運行開始

―NEDOと東京都が水素の普及でコラボ―

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構のプレスリリース

 NEDOは、「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」(福島県浪江町)において、クリーンな水素製造技術の開発と、この施設を活用した水素に対する理解増進のための取り組みを進めています。
 2020年1月にNEDOと東京都は、水素エネルギーの普及促進に関する包括的な協定を締結し、東京都と連携した広報・啓発活動を行っています。この一環として、今後NEDOは、FH2Rで製造された水素の利用を東京都内で進めていく予定です。この度、水素をより身近に感じていただくための取り組みとして、都営バスが保有する一部の燃料電池バスに、FH2Rの地元、浪江町の子どもたちがデザインしたラッピングバスの運行が開始されます。
 今後もNEDOは東京都とともに、水素エネルギーのさらなる普及拡大に貢献していきます。

図 ラッピングバスのイメージ(画像提供:東京都)

1.背景
(1)事業について
 NEDOは福島県浪江町において、「水素社会構築技術開発事業/水素エネルギーシステム技術開発/再生可能エネルギー利用水素システムの事業モデル構築と大規模実証に係る技術開発※1」に取り組んでいます。再生可能エネルギーを利用した世界有数規模の水素製造施設FH2R※2において、10MW級水素製造装置を活用し、水素の製造・供給を通じて、電力系統に対する需給バランスの調整を行うことで、再生可能エネルギーの電力を最大限利用するとともに、クリーンな水素製造技術の確立を目指しています。
 FH2Rで製造された水素は、これまで福島県内の需要先を中心として、定置用燃料電池向けの発電用途や燃料電池自動車をはじめとしたモビリティ用途などに使用されてきましたが、今後は東京都内において、その利用を進めていきます。

(2)水素エネルギーの普及促進に関する東京都との基本協定について
 2020年1月より、NEDOと東京都は水素エネルギーの普及に向け、その活用の促進、技術開発の推進および社会受容性の向上を図ることを目的として、「水素エネルギーの普及促進に関する包括的な協定」※3を結んでいます。

2.本取り組みの概要
(1)ラッピング期間
2025年3月21日まで

(2)運行路線
都営バス 錦25系統(葛西駅前~錦糸町駅前)、臨海28-1系統(一之江橋西詰~葛西臨海公園駅前)など

(3)ラッピング台数・デザイン
5台のバスにラッピングを行います。この絵は、福島県浪江町の子どもたち(浪江町立浪江にじいろこども園、浪江町立なみえ創成小学校・中学校)が描きました。
なお、上記ラッピングの都営バスは、都バス運行情報サービス(tobus.jp)のラッピングバス検索にて「さあ、福島から水素で未来を紡ごう」で運行情報を確認できます。

【注釈】
※1 再生可能エネルギー利用水素システムの事業モデル構築と大規模実証に係る技術開発
事業名:水素社会構築技術開発事業/水素エネルギーシステム技術開発/再エネ利用水素システムの事業モデル構築と大規模実証に係る技術開発【委託事業】
事業期間:2014年度~2025年度
事業概要:水素社会構築技術開発事業 https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100096.html
※2 FH2R
(参考)NEDOニュースリリース(2020年3月7日)再エネを利用した世界最大級の水素製造施設「FH2R」が完成
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101293.html
※3 水素エネルギーの普及促進に関する東京都との基本協定の締結
(参考)NEDOニュースリリース(2020年1月23日)水素エネルギーの普及促進に関する東京都との基本協定の締結について https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101273.html

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