ティアフォー、新しい自動車技術でArmと協業

株式会社ティアフォーのプレスリリース

オープンソースの自動運転ソフトウェアを先導する株式会社ティアフォー(以下「ティアフォー」)は、自動運転システムを車両に統合するアプリケーションにおける主要なパートナーとして、半導体およびソフトウェア設計の世界的なリーダーであるArmと協業します。

近年、多くの企業がソフトウェア定義型自動車(Software-Defined Vehicles:SDV)の開発に着手しており、ハードウェアとソフトウェアの開発サイクルの短縮がますます求められています。このような需要に応えるため、Armは、ティアフォーやThe Autoware Foundation(AWF)をはじめとする業界の主要な企業と協業し、Arm® Automotive Enhanced(AE)の技術を活用した新しい仮想プラットフォームとソフトウェアソリューションを立ち上げます。

ティアフォーは、最新のクラウド技術を活用した自動運転システムの開発運用および機械学習に最適化したプラットフォームであるWeb.Autoを製品として提供しています。今回の協業では、アマゾン ウェブ サービス(Amazon Web Service:AWS)のクラウド上で配備されるArmアーキテクチャを採用した仮想的なコンピューティング環境とWeb.Autoを統合します。


Web.Autoでは、開発向けに、自動運転のシミュレータを含め、認識、位置特定、計画、制御機能の検証に必要なツールや、CI/CD(Continuous Integration and Continuous Delivery)パイプラインが提供されています。運用向けには、車両管理および遠隔監視システムを備えています。これらの開発運用向けのツールを組み合わせて活用することで、効率的に自動運転システムを開発し、安全性を高く保ちながら運用することができます。今回の協業では、開発向けのプラットフォームを拡充させることを目指しています。

CES 2024では、AWF、eSync AllianceSOAFEEAutoware* をベースとするOpen AD Kitのデモンストレーションを行い、ティアフォーを始め、Arm、AWS、ExcelforeLeo DriveRed Hatなど業界の主要な企業が参加しました。このデモンストレーションでは、自動運転システムにおいて車両の経路生成に必要な機能をOpen AD Kit Planningコンテナとしてパッケージ化し、そのパッケージを検証する環境としてWeb.Autoの機能が使われ、自動運転技術開発におけるプラットフォームの有用性が示されました。

今回の協業では、クラウド上で自動車向けエッジプラットフォームと整合がとれた仮想環境を用意することで、自動運転アプリケーション向けのハードウェアおよびチップの開発において、特定のプロセスを開発サイクルの前段階に置く「シフトレフト」への動きを更に加速させることを目指しています。これにより、自動車メーカー、Tier 1サプライヤー、チップメーカーなどは、自動運転システムに最適なハードウェアやアーキテクチャを物理的なハードウェアを待つことなく評価し、効果的に選定できます。

ティアフォーは、自動運転システムの社会実装を通して、政府が目標とする2025年度を目処に50か所程度、2027年度までに100か所以上での地域限定型の無人自動運転移動サービスの実現と普及をリードしています。

ティアフォー 代表取締役社長CEO兼CTO 加藤真平のコメント

今回の協業を通して、自動運転に必要なハードウェアを設計するためのツールを提供することで、自動車メーカーやチップメーカーが自動運転をグローバルに展開できるよう支援することを目指しています。仮想プロトタイピングを活用し、自動運転の実証実験から自動運転移動サービスの導入までのプロセスの加速化に貢献していきます。

Arm Automotive Line of Business Vice President of Products and Solutions Suraj Gajendraのコメント

AIとソフトウェアの需要の増加により、車載電子機器はますます複雑化しています。より速い市場投入を実現するため、自動車メーカーでは製品開発の方法を根本的に見直す必要が出てきています。ティアフォーのような業界のリーダーと協業し、ArmのAutomotive Enhancedの技術を活用することで、自動運転をより迅速に開発できるようになります。これにより、開発サイクルの短縮とともに、業界全体でのイノベーションを促進することにつながります。


*Autowareは、The Autoware Foundationの登録商標です。


ティアフォーについて

ティアフォーは、「自動運転の民主化」をビジョンとし、世界初のオープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発を主導するディープテック企業として、自動運転システムの社会実装を推進しています。「Autoware」を活用したソフトウェアプラットフォームを自社製品として提供し、これらの製品を基盤に市場の需要に対応したソリューションを展開しています。世界各地のパートナーと協力して、Autowareが生み出すエコシステムを通じて、個人から組織まで、全てのステークホルダーと共に自動運転システムの可能性を拡大し、より良い社会の実現を目指しています。


━━会社概要━━

【社名】株式会社ティアフォー

【所在地】東京都品川区

【URL】https://tier4.jp

【設立年月】2015年12月

【主な事業内容】

・自動運転プラットフォーム開発事業

・自動運転ウェブサービス開発事業

・自動運転システム開発キット販売事業

・自動運転技術の教育事業


お問い合わせ先

Media Contact

pr@tier4.jp

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