コバルト、ニッケルフリーの高性能リチウムイオン電池正極材料を創発

豊田中研のプレスリリース

株式会社 豊田中央研究所は、リチウムイオン二次電池(以下、LiB)の正極材料としてリチウムマンガン(以下、LiMn)酸化物に注目し、非金属元素の導入により性能を向上させることに成功しました。非金属のホウ素やリンを導入することで、それぞれ長寿命化と高容量化の効果があることを実証しました。この研究成果は、John Wiley & Sonsの論文誌「Advanced Energy Materials(オンライン、インパクトファクター:29.698)」に2023年10月17日に掲載されました。(DOI: 10.1002/aenm.202301843)
 
【 研究のポイント 】
LiBの正極材料として、資源の持続可能性の観点でリスクのあるコバルト、ニッケルを使用せず、資源の制約が少ないLiMn酸化物(無秩序岩塩型)の結晶構造を制御することで、長寿命化と高容量化を実現できることを試験電池にて実証しました
◆ 長寿命化:結晶格子間のすき間(図1左)に非金属元素のホウ素を導入することで、結晶構造が安定化し、繰り返し使用後にも容量維持を実現
◆ 高容量化:同様にリンを低濃度で導入することで、リチウムイオンの吸蔵・放出量が増え(図1右)、高エネルギー密度を実現
 
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