一般社団法人 日本自動車連盟のプレスリリース
JAF(一般社団法人日本自動車連盟 会長 坂口正芳)は12月26日(火)、前回の年末年始期間の救援件数を公開し、帰省などクルマの使用が増える年末年始にトラブルを防ぐため、お出かけ前の車両点検を呼びかけています。
■年末年始の救援出動は約11秒に1件!最も多いのはバッテリー上がり!!
前回の年末年始期間(2022年 12月29日~2023年1月4日)、JAFが出動した件数は5万3993件にのぼりました。これは約11.3秒に1件の割合です(2022年度の年間平均は約14.4秒に1件)。
最も多い要請内容は「バッテリー上がり」。気温が低いとバッテリーの能力が低下し、発生しやすくなります。また、バッテリーは使用環境によって劣化の進み方が大きく変化しますので、お出かけ前にはカーディーラー、ガソリンスタンド、カーショップなどでチェックすると安心です。
▼ロードサービス出動理由:https://jaf.or.jp/common/about-road-service/frequency
■救援要請が増加する降雪時、雪道のノーマルタイヤは止まれないため危険!
お出かけ先で思いがけず降雪や路面の凍結に遭うことも予想されます。JAFは、6種類のタイヤを用い雪道(圧雪路)と凍結路(氷盤路)での制動距離実験をおこないました。
結果は雪道でのノーマルタイヤの制動距離は29.9mでスタッドレスタイヤの17.3mに対して約1.7倍でした。降雪が予想される地域へお出かけの際はタイヤチェーンやスタッドレスタイヤのご準備を。
▼走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ:
https://www.youtube.com/watch?v=gHwPjHD3vKg
■スリップ事故の原因になる「ブラックアイスバーン」に注意
濡れた路面との見分けが難しいブラックアイスバーンは特に注意が必要です。JAFは、ブラックアイスバーンを含む4種類の路面で制動距離を測定する実験をおこないました。結果は、時速40㎞から急ブレーキをかけたときの制動距離はそれぞれ、ウェット路面:11.0m、圧雪路面:20.2m、氷盤路面:84.1m、ブラックアイスバーン:69.5mでした。
雪道は予想以上に路面が滑るという意識を持って運転することが大切です。急な車線変更や急ブレーキ、急アクセルなど、「急」のつく運転は避け、慎重な運転を心がけましょう。
▼路面は黒いけど、止まれない!「ブラックアイスバーン」とは・・・?:
https://www.youtube.com/watch?v=szSwNK0l_pM
■雪に埋まった車内の一酸化炭素濃度は16分で危険水準に!
大雪により大規模なクルマの立ち往生が発生すると、身動きが取れずクルマが雪で埋まってしまう場合があります。JAFはクルマが雪で埋まったときに注意すべき車内の一酸化炭素(CO)中毒について実験をおこないました。
結果は、ボンネットの上まで雪で埋まった場合、マフラーの周辺を除雪しないと一酸化炭素濃度は16分で危険なレベルに達することが分かりました。一酸化炭素は無色無臭で気が付かないため注意が必要です。
お出かけ前は天気予報を確認し、大雪が予想される場合は不要不急の外出は控えましょう。
▼クルマが雪で埋まった場合、CO中毒に注意: