VicOne、自動車開発の各工程に潜むリスクを検知・軽減できる新自動車サイバーセキュリティ技術について特許6件を米国特許商標庁に出願

以下が今回出願した6件の特許となります。

• 自動車用仮想パッチフレームワーク

E/Eアーキテクチャ（EEA）に準拠した本フレームワークは、多層構造によって攻撃経路の解析を行い、分散型の仮想パッチ保護機能を通して自動車の脆弱性に対処します。この機能は特に、脆弱性に対するファームウェアアップデートの適用に関わるタイムフレームを狙った攻撃に対して効果を発揮します。

• コネクテッドカーの脆弱性に対する解析および優先度の決定

自動車の脆弱性に対するスキャンと優先度付けを、静的手法と動的手法のハイブリッドによって行います。本手法では、システムの状態や利用状況、脅威インテリジェンスなどの各種パラメータに基づくインパクト・ステータスが用いられます。これにより、自動車メーカーでは、脆弱性への対処をより効率的かつ効果的に行うことが可能となります。

• ゼロFPフレームワーク

この分散多層構成による防御フレームワークは、コネクテッドカー上での問題点を誤りなく正確に検知（ゼロFP：Zero False Positive）することを目的とします。検知された問題点は一旦隔離し、サイバー攻撃との繋がりについて検査を行った上で、クラウド上の情報を更新します。

• 仮想環境内での挙動解析をもとにアプリケーションの変更を監視し、サプライチェーン攻撃を検知する手法およびシステム

本システムは、アプリケーションの挙動を解析し、類似した挙動同士を互いに関連付け、不審な挙動を識別します。これにより、サプライヤーが開発したソリューションを出荷前に「サンドボックス」でスキャンすることが可能となります。サンドボックス内のログ情報をベクトル表現に変換する際に、ディープラーニングの技術が使用されます。

• 自動車アプリケーションでの物体検知における異常なセンサーデータの検知とフィルタリング

本手法は、マルチセンサーシステムのセンサー・フュージョン出力を保護してなりすまし攻撃を阻止する技術であり、先進運転支援システム（ADAS：Advanced Driver Assistance System）の物体検出機能をサポートします。これにより、複数のセンサーから来る情報に対し、信頼できるものとできないものをより正確に区別することが可能となり、個別のセンサーを狙ったハッキングによる被害のリスクが軽減されます。

• コネクテッドカーでの異常な動作の検知

本技術は、自動車ソフトウェアシステムに対するゼロ・トラストのアーキテクチャに基づき、アプリケーションの不正な挙動の検知、クリティカルフローにおける異常な動作の防止、継続的なアプリケーションのリスク評価を臨機応変に行うための適用型アプローチを提供します。

■VicOne研究開発担当副社長Pender Chang氏　コメント：

「弊社のソリューションにより、自動車メーカーやサプライヤーでは、自動車の構成要素それぞれに関する情報を明確に把握し、製造工程やサプライチェーンに潜むセキュリティリスクを検知して軽減できると同時に、全工程を通してコンプライアンスを順守することが可能となります。開発ライフサイクルの全体にかかるこれらの新しい技術は、未来の自動車を保護するVicOneの専用ソフトウェアやサービスに大きく貢献するものです」

VicOneについて

VicOneは、未来の自動車を守るというビジョンを持ち、自動車産業向けに幅広いサイバーセキュリティソフトウェアやサービスを提供しています。自動車メーカーの厳しい要求に応えるために開発されたVicOneの各ソリューションは、現代の車両が必要とする高度なセキュリティニーズにマッチし、セキュリティを確保、スケーリングするように設計されています。VicOneは、トレンドマイクロの子会社であり、トレンドマイクロが30年以上にわたって培ってきたサイバーセキュリティ技術をベースにしています。これにより、類まれな自動車の保護と深いセキュリティへの洞察を提供し、お客様が安全でスマートな車両を開発できるよう支援しています。

詳細はwww.vicone.comをご覧ください。

会社名　 ：VicOne

代表者　 ： CEO　マックス・チェン

設立日　 ： 2022年6月

従業員数 ：約100名

所在地　 ： 11F, No. 198, Section 2, Tun Hwa South Road, Taipei, Taiwan

事業内容 ：自動車向けサイバーセキュリティソリューション

U R L　  ： https://www.vicone.com/jp