WHILL社、法人向け新規事業「WHILLモビリティサービス」発表会を開催

WHILL株式会社のプレスリリース

 WHILL株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長 CEO:杉江理、以下「WHILL社」)は2023年6月13日(火)に、大型施設などを運営する法人向け事業として、免許不要で自身で操作するスタンダードモデルの近距離モビリティWHILLを導入する「WHILLモビリティサービス」の本格展開に関する発表会を開催いたしました。高齢化の加速や各地での過疎化などを受け、2023年7月1日からの施行(注1)を含め道路交通法が相次いで改正されていることにより、「徒歩」をカバーする近距離モビリティ市場のさらなる活発化が予想されています。本発表会では、近距離モビリティを巡る普及に向けた課題や社会における活用可能性などに触れながら、一つの具体的な取り組みとしてのWHILLモビリティサービスについて説明するとともに、実際にWHILLが施設で利用されている様子や導入後の効果などについて紹介しました。

 まず、自動車ジャーナリストで永平寺町エボルーション大使も務める桃田健史氏が、近距離モビリティを取り巻く現状と課題、今後の展望について解説しました。パーソナルモビリティ(一人用の乗り物)が多様化し、道路交通法の改正により道路だけでなく歩行領域を通行できる車両区分も新設される中、行政や各地方自治体、民間事業者などの間では、高齢化が加速する社会において「徒歩」をカバーする新たなモビリティサービスの活用が模索されてきたことを紹介しています。

 一方で、インフラや周囲環境の面、歩行領域における歩行者とモビリティの共生に向けた安全面などから、社会実装に至らないケースも多いと指摘。モビリティ活用をまちなかで進めようと取り組んできた海外での先行事例を出しながら、社会に普及させていくためには、①安全啓発活動やモビリティのあり方を巡る積極的な議論を通じたモラルの醸成、②直接関与する道路交通法だけでなく、関連する法律などの見直し、③屋内外問わずバリアフリーに配慮したインフラ設計や地域住民の受容促進などに向けた地域づくり、を挙げ、当事者意識を持って現実的に実現可能な解を見つけていくことが重要であると締めくくりました。

 続いて、WHILL社 代表取締役社長 CEOの杉江理が、WHILLモビリティサービスについて発表しました。自身で操作するWHILLを導入するスタンダードモデルでは、すべての方の自由な移動を支援し、施設内を十分満喫いただける移動環境を整備するもので、ふかや花園プレミアム・アウトレットでは折りたためるModel Fが導入されるなど、全国の先行事例を紹介しています。

 本格展開に至った理由として、新型コロナウイルス(以下「新型コロナ」)感染防止に関する外出制限が緩和され、各地で賑わいが戻っている昨今、法人施設様から「新型コロナ以降、特にシニア世代の来場が従来水準に戻っていない」「もっと幅広い世代に来場いただきたいが、インクルーシブな策が打てていない​」「施設の滞在時間を伸ばしたい」といった問い合わせが多く寄せられていることを挙げるとともに、日本の65歳以上のうち長距離歩けないと自覚する方は1,670万人(注2)に上るとし、普段は車椅子を使わないけれど、長距離・長時間歩くとなるとつらい方々が数多く存在する実態を指摘しました。

 WHILLモビリティサービス利用者へのアンケート(注3)によると、「また来たい」と答えた方が9割を超えるほか、「施設の滞在時間が伸びた」とする声は8割程度に上ったことなどから、再来場率の向上や滞在時間の延伸に効果があるとし、法人施設様とエンドユーザー双方にメリットがあると紹介。本サービスがより力を発揮しやすい施設として、有人カウンターがある広大な施設やご家族で来場しやすい場所であるとし、その例として公園・庭園、ショッピング施設、球場・スタジアム、テーマパークなどを列挙しています。最後に、WHILLモビリティサービスを通じて法人施設様とのパートナー連携を積極的に進め、一時的にWHILLを気軽に利用できるスポットを増やしていくことで、誰もが移動や行った先でも自由かつ快適に楽しめる世界を構築したい考えを示しました。

 最後に、本サービスを導入する法人代表として株式会社ファイターズスポーツ&エンターテイメント 事業統轄本部 企画統括部 ファシリティ&ディベロップメント部 副部長の齋藤裕太氏が、お客様がハンディキャップの有無に関わらずストレスなくFビレッジにアクセスし、域内を自由に安全安心に移動できている状態を実現したいとの思いから、WHILLの導入に至ったと説明しました。

 実際に利用する方について、普段は車いすを使わないが長い距離を歩くのが少し不安な方、日常的に車いすを使うがよりスムーズに球場内を行き来したい方、そのご家族やお連れ様などであると紹介。「エスコンフィールドには360度回遊できる広いコンコースに見どころが多数あるが、WHILLだと歩くのが少し不安でも簡単にアクセスできるし、普段より少し遠くまで安心して足を運ぶことができる」「歩く方とほぼ同じスピードで進むことができるので、会話しながら楽しく回遊できる」「小回りが利くので多くのお客様が来場する試合の日でも安心して利用できる」といった声が多く、大変ご好評で出払っていることも頻発することから、台数を16台に増車したことを明らかにしました。

注1:電動キックボードに関する交通ルールが緩和され、乗車時に運転免許が不要となるほか、自転車道・路側帯の通行が可能になる。また、条件付きで歩道の通行も認められる。

注2:総務省統計局「令和3年1月の人口」と国土交通省「高齢者の生活・外出特性について」からWHILL社が計算

注3: WHILL社調査 サービス利用者 76ss 2022年5月実施

WHILLモビリティサービスに関するプレスリリースはこちら:https://whill.inc/jp/news/132284

■WHILLモビリティサービス スタンダードモデル 概要

利用モデル

プレミアムなModel C2、折りたためるModel F、スクータータイプのModel S

主な対象法人

シニア世代含めご家族で訪れやすい、有人インフォメーションセンターなどがある場所

・公園/庭園などの屋外施設

・ショッピングモールやアウトレットモールなどの商業施設

・遊園地や動物園、スタジアム、博物館などのレジャー施設 など

提供サービス

機体、点検サービス、保険サービス

※機体を遠隔から管理できるマップ機能をオプションで付けられます。

料金体系

初期費用9,800円(送料別)+月額23,000円〜(年間契約)

法人施設様向けページはこちら: https://whill.inc/jp/mobility-service

■スタンダードモデルについて

 スタンダードモデルは免許不要で歩行領域を走行できる近距離モビリティです。Model C2は高いデザイン性と5cmの段差乗り越え、後輪を軸にその場で一回転できる小回り能力、リアサスペンションを採用した滑らかな乗り心地などを特長とし、Model Fは軽量化を実現した折りたためるモデルです。Model Sは WHILL社初となる歩道を走れるスクータータイプで、ハンドルがあることで、より安定してより長く走ることができ、免許返納後や自転車からの乗り換えなどに適したモデルです。

製品について:https://whill.inc/jp/

<WHILL社について>

WHILL社は、2012年5月に日本で創業し、「すべての人の移動を楽しくスマートにする」をミッションとして、20以上の国と地域で近距離移動のプロダクトとサービスを展開しています。主な事業は、高いデザイン性や操作性などが特徴の近距離モビリティWHILLの開発・販売、およびWHILLを活用して気軽な移動体験を提供するモビリティサービス(法人レンタル/自動運転)です。WHILL社は2事業を柱に、近距離の中でも、他の移動手段では行けなかった、歩行領域(歩道・屋内外)の移動をカバーすることで、誰もがどんな場所にもつながる世界を構築します。

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